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第20話 父さんの目標

 おやつ休憩の後、ハナをお散歩用ダンジョンに連れて行ってドッカンドッカンさせてから我が家に戻った。愛犬時代からお散歩大好きだったハナは好きなだけ動いてすっきりした顔をしている。



 レーションと干し肉を食べた後から口数の少ない父さんと夕飯の支度。今日はチャーハンとシウマイと蒸し鶏の中華サラダと中華風たまごスープ。シウマイは冷凍だしどれも手早く作れた。チャーハンとスープに細く刻んだにんじんを入れたけどハナは気づかず食べた。こういうところも可愛い。


「シウマイおいしー!」

「ハナはシウマイが気に入った?」

「チャーハンもサラダもスープも全部おいしい!」

「僕も全部好き!」

「2人の口に合ってよかったよ」


 ご機嫌なハナとアルバロ中心の夕飯が終わった。



「なあ、アルバロ」

「どうしたの?」

「俺は美味いレーションと干し肉を作りたい」

「父さん?」


「俺は田舎で他に働く先が無かったから成り行きというか消去法でホテルに就職した。配属先は会社が決めたし、もともと料理人を目指していたわけじゃない。だけど料理の仕事は好きだし自分に合っているし死ぬまで続けたいと思っていた。もちろん、こっちの世界に来たのは嬉しい。わくわくしている」


父さんが楽しそうなのは知ってるよ…。


「この世界が俺たちの新しい故郷になるんだよな?俺は新しい故郷に貢献したい。幸いハイ・ヒューマンになって寿命はたっぷりだ」


「父さんは冒険者になってヒャッハーしたいんだと思ってた」

「ヒャッハーはする。レーションと干し肉の改良もする」


 両方するんかい!でも目標が出来たのは良いことだよね。いきなり世界が変わって父さんが心の病気にならないか心配だったんだ。


「ファンタジーに向いていないカナは大丈夫か?元の世界に戻りたくて心の病気にならないか心配しているんだぞ」



 まさかまさかだよ!

私の方こそ心配されていたとは!!

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