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第16話 スイートポテト

 父さんとハナがアルバロからドラゴンについて詳しく教えてもらっているけど、あまり興味ない私は暇なのでさつまいもを調理することにした。


 オーブンからさつまいもを取り出して焼き加減を確かめると美味しそうな焼き芋に仕上がっていた。全部で6本焼いたので3本を裏漉しして牛乳、バター、砂糖、卵黄を加えてよく混ぜる。形を整えて表面に卵黄を塗り、オーブンで表面がきつね色になるまで焼く。

 2本は角切りにして生地に混ぜ込んでパウンドケーキに。残りの1本は焼き芋としてそのままいただこう。


 オーブンが鳴ったので焼き加減を確かめようと思ったら、さっきまで父さんのお膝にいたハナがオーブンの真下で頬を染めてオーブンを見上げている。


「ハナ?」

「おいしい匂いがする…」

「ご飯のあとで一緒に食べようね。まだ出来上がりじゃないからね」

「まだ食べられないの?」

「みんなで一緒に食べようね」

「うん!」


 ハナが父さんのところに戻ってくれたので夕飯の支度もしちゃおう。常備菜はサバ缶でサバそぼろ。ごぼう、ひじき、椎茸、にんじんを入れた。あとは家庭菜園で採れた最後の夏野菜でラタトゥイユと夏野菜の揚げびたし。ラタトゥイユは我が家で1番大きなお鍋で作った。これは四等分に分けて、それぞれをパスタソースやカレーなどに転生させるのだ。


 メインは豚肉の生姜焼きにしよう、使いかけの玉ねぎも使い切りたいし、キャベツも少し残っているからピーラーで千切りにした上に生姜焼きを乗せて使い切ろう。


 大量のズッキーニのプレッシャーに負けてズッキーニのグラタンも作った。ズッキーニは輪切りにすると見た目が美しいんだろうけど私はチーズおろしでおろしてやった。この方がカサが減りやすいし味が染みて美味しいと思う。スイートポテトで余った卵白で明太子入り卵焼き。お味噌汁はお豆腐と油揚げと残り野菜全部入り。


「ご飯出来たよー」


 生姜焼きの匂いでソワソワしていた父さんとアルバロとハナがささっと席に着いた。



「メインは豚肉の生姜焼き。ハナ、サバそぼろも乗せる?」

「うん!」

 ハナの丼にご飯を敷いて左半分に千切りキャベツを乗せて、その上に生姜焼き。もう半分にサバそぼろと明太子入り卵白の卵焼き。茹で野菜入りドッグフードの缶詰は小鉢で。


「さあどうぞ」

「いただきまーす!」


「これご飯が進むね!」

「気に入った?」

「うん!」

「アルバロは和食も美味しく食べてくれるからありがたいよ」

「ハナも好き!」

「ハナもいい子」

「えへへ」

── 可愛いなあ


 ハナがスプーンを使って食事する姿は何度見ても飽きない。父さんと私は食事中も気付くとハナを見ている。

私たちを召喚してハナとお喋り出来るようにしてくれた神様たちに感謝だ。

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