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第133話 キング・チョウチンアンコウ

 リオとリザがキング・チョウチンアンコウを釣り上げた。全長15mのキングサイズのチョウチンアンコウだ。


「やったな!」

「さすがリオ様です」

「鍋にすると美味いんだ。今日の晩飯にしよう。貝も魚もたくさん獲れたな」


 リオとリザは牡蠣、帆立、鮑、ホッキガイ、ヤリイカ、マダコ、ズワイガニ、ボタンエビ、伊勢エビ、ヒラメ、真鯖、鰯、ニシン、クエ、カレイ、ブリ、金目鯛、ノドグロを釣りあげた。


「一部は新鮮なうちに刺身にしよう。ハナちゃんの好きなブイヤベースも作らないとな」

 小さな蟹に手を挟まれて大泣きしたハナをからかって嫌われてしまったので食べ物で仲直りする計画だ。大泣きしてからリオに心を閉ざしたハナが撫でさせてくれない。


「ここでキング・チョウチンアンコウの解体をしますか?」

「いや、大物が釣れたら錬金素材になるかもしれないから持ち帰って欲しいとカナが言ってたから持って帰ろう」

 丸ごとインベントリに格納して帰宅することにした。



「帰ったぞー」

「おかえり、いいもの釣れた?」

「ああ美味い海鮮が大量だ」

「夕飯が楽しみだね」

「でっかいのも釣れたぞ」

「なになに?」

「鑑定でキング・チョウチンアンコウって出たな。カナが錬金したがるかと思ってそのまま持ち帰ったぞ」


「アルバロ、キング・チョウチンアンコウって錬金素材になる?」

「骨を素材に錬金すると骨密度ポーションが出来るよ。骨粗しょう症の予防とか治療に効果があるからお年寄りに人気の高級ポーションだね」

「へえー」

うちの家族にはまだ必要無さそうだ。


「ヒレや皮のゼラチン質で美容に良い美肌ポーションが出来るよ」

── ぴく。

カナが反応した。


「年配の人が飲むと皺が減ってお肌が10代のようにプルプルになるって人気で高値で取り引きされるんだけど…カナが飲んでも変化無いと思うよ。10代だから」

── そういえば10代だったわ。


「錬金する?」

「する!」

「残るのは身と肝だけか。それでもかなりの量になるな、今夜は美味い鍋を作ってやる。畑で採れた野菜もたくさん入れて、キモを出汁に溶いて混ぜるコク美味うまのタイプな!」

 全長15mもあるキングサイズの身と肝は巨大だろうから冬の間に何度も楽しめそうだ。


全員で庭に作った練金小屋に向かう。


「じゃあ俺のインベントリで解体して錬金に必要な部位だけ出していくな。まずは骨だ」

 錬金釜に大量の骨が溢れた。

「お水を入れるよ」

 浄化したお水をバケツで注いだ。

「ここに魔力を流して…出来た!」

 錬金釜の中からポーションの小瓶が溢れたので鑑定してみる。


「最高級の骨密度ポーションだって」

「上手くいったな」

全部インベントリに格納した。

「237本出来たみたい」

 インベントリに入れると自動的に量が表示されるから便利だ。個数が一目で分かるしプロパティで重さなどの詳細情報も分かる。


「次はヒレとか皮を出すな」

 身と肝以外のプルプルな部位を錬金釜に入れてくれたので浄化した水を注いで魔力を流すとポーションの小瓶が溢れたので鑑定。


「最高級の美肌ポーションだって」

インベントリに収納したら321本だった。


「たくさん出来たね」

「春になったら王都のギルドで売ろう」


「…そうだね」


── 美肌ポーションは端数の20本を手元に残すと決めた。1本は本当に効かないか飲んでみるつもりだ。

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