第115話 食品用ラップ
採取の翌日は食品用ラップやジッパー付き袋について話すために全員で錬金ギルドに来た。
「錬金ギルドのギルドマスター、ホセです」
ギルドマスターの部屋に通された。
「作り方…レシピの販売なんですけど条件付きで父も了承しますとのことです」
「おお!」
「条件次第だ」
「どんな条件でしょう?」
「ポーション類は売上の4%、魔物寄せロープは12%が今後50年入金されることになっているが料率を下げても良いので出来るだけ期間を長くしたい」
「私たちは長命種族なんです」
「そうでしたか。それなら…」
料率1%で300年になった。
「一生とはいかないけど少し安心出来るな」
「そうだね」
「私は人族なので想像できませんが長命ならではのご苦労もあるのですね」
「そうですねー」
実際に何歳まで生きるか分からないけどハナより先に死ぬわけにはいかないし、ハナに不自由させるつもりはないので備えはしておきたい。
食品用ラップ、ジッパー付き袋、絞り出し袋のレシピを販売して錬金ギルドを後にした。
「市場に寄っていくか」
「市場って屋台あるよね?そこでお昼にしようよ」
ぞろぞろと移動して市場をぶらぶらする。冬が近いのでどの店も冬支度に関係するものや保存食が多かった。
「特に買うものはないな」
「そうだね」
「あっち!美味しいにおい」
ハナがフンフンする。
ケバブサンドや串焼きなどを買い込んでテーブル席でいただくことにする。
「おいしー」
「お肉も野菜もたっぷり挟んである」
「具沢山で美味しいね」
ハナが選んだケバブサンドは特に美味しかった。
「ねえ、王都で買える家って無いかな?」
「さすがに高いんじゃないか?」
「王都じゃなきゃ買い取り不可能なものもあるから今後もちょくちょく来ることになるでしょう?自由に使える拠点があったらいいなあって」
「そうだなあ…狭くても古くても魔法陣で我が家に帰れば良いから相場だけでも聞いてみるか」
「じゃあ今日の午後、早速聞いてみようよ」
「そうだな」
商業ギルドへ行く前に腹ごなしにお散歩ダンジョンでハナを運動させたらたくさんの魔石とドロップ品をゲットした。
ハナのためにお金や家を備えたいと思っているがハナのおかげでイージーモードかもしれない…。




