戦略04 作戦会議②
俺と仁科は学校からの帰り道にある喫茶店に寄った。無論瑠璃とのことを全部話し、一緒に作戦を考えてもらうためである。
「ところで2人はいつから付き合ってたの?」
席に着いた途端注文を決める前に聞いてきた。
その前のめりに聞いてくるその様子はやはり学校内でも人気があるだけあるなと思った。
彼女がいる俺でも少しドキッとしてしまった。
まあ、瑠璃から乗り換えるつもりは全くないがな。
「去年の冬休み、年明けて最初に会った1月3日から」
仁科に嘘はすぐばれてしまうので仕方なく正直に話した。
「うっそー、そんなに前からだったの!?よく誰からも気づかれなかったね」
「ほら、瑠璃ってみんなの注目浴びるのとか苦手だろ。恋人がいるってみんなに知られたら少なからずとも話の話題というか注目の的になるじゃん。だからこそみんなにはバレないようにしてきたわけ。それなのに誰かさんはあっさり気づいたんだよ」
「女の勘ってやつかな。うち恋愛ごとには敏感だからね」
どや顔をしながら言ってきた。マンガとかだったら鼻が伸びて偉そうにしそうである。
「んで、さっき悩み事がありそうな顔してたけどそれについてはどんな感じなの?」
そういうと通りかかった店員にコーヒーを頼んだので俺もコーヒーを1つ頼んでおいた。
「注目の的になるのがいやだからバレないようにしてるて言ったじゃん。あれは自分に自信がないからみんなに見られるのが嫌なんだよね」
「そういえば前に(瑠璃も愛梨みたいに堂々としていられたらいいのになぁ)って言ってたしね」
俺は正直言って驚いた。瑠璃も自分から変わりたいと思っていたからだ。
そうであるならば、俺は瑠璃のその思いの手助けをしていけばいいのだ。
あとはどうすれば瑠璃が自分に自信をもてるかを考えるだけだ。
仁科に相談しただけでいっきに何かが進んだ気がする。なんだかんだいって仁科は2人の共通の友人でいいやつだ。