~ショック~
「よぉ……手紙」
忍者部屋の外から忍者が一人やってきた。
「大乃介?」
足軽配達兼忍者の大乃介だ。明るくてトラブルメーカーでポジティブな少年。
「なんかテンション低くない?」
大乃介は下をむいたままだ。
「顔上げろよ。」
宏介が無理やり上げた。そして驚いた。
なかなか泣かない大乃介が泣いているのだ。
一同は騒然。特に驚いたのは幼なじみの涼丸だった。
「手紙…見せて」
涼丸が手紙もらい、差出人を見てニコッとした。
「なんだ…勇太郎様じゃないか。」
勇太郎は愛美の兄なのだ。
"なにが泣けるんだろう?"
涼丸はすぐ思った。が、手紙を見て涼丸は崩れた。
「涼丸っ!!!」
大乃介は泣いたままだ。涼丸も泣いている。
他の忍者も手紙を見て仰天した。
「………勇太郎様が……………亡くなった?」
光が消えそうな声で言った。
「これを………愛美さまに伝えてほしい。」
大乃介は申し訳なさそうに言った。
「そんなの出来るかよっ!!!!」
大声を張り上げたのは涼丸だった。実は涼丸の両親は殺されていたのだ。
「ごめん………ごめん……」
大乃介はずっと謝り続けた。
「じゃあ…俺行かなきゃ。」
大乃介は出て行こうとした。
「待って!!」
宏介が呼び止めた。
「これ、持ってけ。朝飯の残りだけど…」
宏介はおにぎりを渡した。
「気を付けて帰れよ(^^)」
「ありがとう」
大乃介は出ていった。
「涼丸……(泣」
江戸時代前期
城の外では戦いの音が響いていた
「愛美さま……」
寝室に現れた一人の男の子
「涼丸……怖いのです………」
こういう事は戦いがあるたびに、姫、小高愛美は嘆く。
それも仕方がかない。愛美はまだ14歳。
「愛美さまっ」
「涼丸~」
そしてまた2人の男の子
「龍介と圭太郎は戻らなくていいのか?」
涼丸が言う
「いやぁ~……もう勝ったよ?」
そういえば外が静まり返っている
「なんだ………お疲れ」
「こっちは死傷者0」
圭太郎が言う
「あっちは?」
涼丸が聞く
「おいおい!!愛美さまが寝てるんだから、部屋に戻るぞ」
涼丸は気付いた。
「寝てたんだ(^^;)」
忍者部屋
3人は愛美の所から帰ってきた
「……お疲れ」
裕郎が言った
「だいたい7対15なんてむちゃくちゃだったでしょ」
侑希が言った。
「まぁ……結果オーライ!!勝ったんだから」
宏介が笑顔で言う。
「そうだなっ!!」
光が笑う。
涼丸は安心した。
宏介、光は20歳。
圭太郎と裕郎が17歳。
侑希と涼丸は16歳。
龍介のみ14歳。
涼丸は真ん中なのだ。
そして涼丸は皆には秘密の事がある。