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カミビト  作者: Goinkyo.
女王ペロセポネ
2/12

宣誓

『南蛮』領代の一人ペロセポネが王を自称。

現代における演劇で名高い「女王大乱」の始まりである。


「私の名は、ペロセポネ。

ここに集まる諸君の王となり、国家独立のために尽くすことを宣言する。


神聖を名乗る彼の国は、我々に何をしてくれた。


我々から、水を、食料を奪った。

我々から、我々のことを決める権利を奪った。


その引き換えに彼らが我々に成したことはなんだ。


ときに都合よく協力者とし。

ときに都合よく反乱者とし。


道具である。


我々は、人間と見られてこなかった。


いや、感謝しよう。


かつて、飢餓が蔓延したときに、わずかな食糧を分け与えてくれた。

それに感謝したからこそ我々は、彼らが食糧難のときに、多大な貢物を贈った。


祖父母は教えてくれた。

疫病が蔓延したときには、何をしてくれたのか。

かれらは固く門扉を閉ざし、助けを求める使者や一般民衆を拒んだ。

彼らがわれらを拒むなら、きっと我らが彼らを拒むことも受け入れてくれる。


さて、このたび、農作物が思うように育たず、食糧難の危機に陥った。

我々は自分たちの力で、それを解決しようとした。


それがダメだという。


彼らはいう。

「神の教えだ」と。

それを知らぬ我々は無知で、彼らに生きるすべを教示してもらうのだと。


彼らのいう「神」とはなんだ。


私は見たことがない。


皆は見たことがあるか。

その声を聞いたことがあるか。


「神」がいったい何者であれ、姿を見せず、

その意思を語るのは、彼らだ。


神の威光を示すのはいつも人だった。

我らとさして変わらぬ人だった。


なぜ彼らは「神」自らに語らせない?


私は思う。


これは、人の教えだと。

我らを支配するのは神ではなかった。

人なのだ。


もう一度言おう、我らと同じ、人なのだ。


彼らは多い。

水も作物も豊かな大地を占拠し、人を増やした。

そして我々のこの土地にやってきた。

彼らに食糧を、水を与え、この土地で生き抜く術や、彼らの故郷への帰り道も教えた。


つぎに彼らがもたらしたのは、色とりどりの作物だった。

我々は興味を持ち、親しみを覚えた。


しかし、次に持ってきたのは武器だった。

それを見て、我々は彼らを恐れた。


戦いを恐れたのではない。

人が、集団で、他人を殺すための武具を作る、

彼らの精神性を恐れたのだ。


彼らは言う。

神の教えに従えば、我々も神の威光に守られると。


しかし、言おう。


彼らが来なければ、我々は「神」とやらに守ってもらう必要もなかったのだ。


自ら鉄で脅しておきながら、どこにもいない敵から守ってやると。

そう、彼らは言ったのだ。


我々が親愛をもってもてなした友人は、脅迫者となってやってきた。

従えと。

彼らは我らの住むこの地を属州とよび、いつの間にか、意のままに動く人形のように心得違いをしている。


その場合はどうすればいい。


相手の意に屈するのか。

耐え忍ぶのか。


我々には我々の力がある。

ここで生き抜いてきた力がある。


彼らに彼らの「神」がいるならば、私は諸君の王になろう。

この地に戦う意思と力を宿していこう。

彼らがいろとりどりの果実をもたらすなら、我々はそれ相応の恩義を返す。

自由を奪い、災いをもたらすのならば、かれらを追い返す力となろう。


今日、ここに、この地は、いずれにも属さない、一つの独立した国であることを宣言する」

次はペロセポネ個人に焦点を当てます。

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