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0009 雷人
「で、警察官がもう一人逃げてて、まだ佐久間ルナが追ってるの?」
「ああ、オレたちも追うぞ!」
雷人は優夏を抱え、急いだ。森をかき分け、警察官の立て込もっている所につくと、雷人が行った。
その時、一人だけになった警察官が改造銃を乱射した。
雷人の脳裏に浮かぶ。
「雷人、し、死ぬなよ!頑張って生きろよ!」
ショットガンの起動を優夏を内に倒して避ける。
「私が入りますので、優夏様はここに隠れてください!」
雷人が敬語になるときは、優夏のワガママを聞いてくれる時だけだ。
優夏は誓った。誰が雷人を人間視しなくても、この命つきるまで、雷人を見捨てない。
それが優夏の希望だ。理想だ。
ただほんの小さいだけでも。
雷人は改造した銃だけ持ってきた。
学校のオリエンテーション後。
「帰るか。」
「そうね。」
「優夏はまだそんなお遊びをしているのか。そろそろお灸をすえないとね、兄として。」




