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0056 一生
優夏は四つん這いで雷人ににじり寄った。
「雷人。」
優夏は雷人の目をしっかり見ていた。
「私のこと欲しい?」
「優夏。本当のこと言っていいか?」
「はい。」
雷人は下を向いて、かくんと足を下げた。
「俺は優夏を幸せにするから、こんなこと出よう!」
優夏は泣いていた。
「………。」
「それでも、いいか!?貧しくても。」
雷人は下を向いていた。
「わかったわ!ここのやり方、前から嫌いだったの!雷人も嫌ならどんな暮らしでも耐えられる!」
雷人は上を向いて笑った。
雷人は優夏にデコピンした。
「な、何よ。」
「で?ここから離れるのは、地獄なのか?天国なのか?」
「もちろん、天国よ。」
「守らせて下さい。」
アンドロイドは天国も地獄も夢も見ない。




