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0024 嫌い
記憶はどこだろう?
こんなことしても雷人は戻ってこない。
「優夏、話がある。」
「はい。お母様。」
「あなたには、人間の護衛をつけます。それでよろしいですね。」
「いえ、だめです。」
優夏はキッパリ言った。
「雷人はどこですか?記憶が無くなると、どこへいくか分かるんですけど、もう向かってもよろしいでしょうか?」
優夏のお母様は言った。
「雷人は護衛には目立ちすぎる。いいですか?分をわきまえて、学校活動に当たりなさい。兄さんも弟もたくさん賞を取っているのに、優夏だけ取ってないんだ。」
「えつ?コンテスト?じゃあ、ミスユニバースの高校生部門準優勝は入ってないんですか?」
「優勝しなさい。」
「分かりました、ただ。私は。」
ここが嫌いだから。武器しか分からないここが嫌いだから。逃げられる。それがたいへんなのに、あのアンドロイドは夜の海を見せてくれた。ヘリを乗っ取って。
人を殺すと自分の命が、軽くなる。
優夏は準備をすると、夜の町に繰り出した。羽田から行って、チャーター機でまた飛んで、渋谷へと。




