4話
「大森佳苗と申します。」
完全防具を脱いだ小柄な女の子、まだ幼い様子だ
佳苗は深々と頭を下げる
「これはどうも、自分は田村浩司です。よろしくです。」
佳苗に釣られるように深々と頭を下げる。
「浩司にいちゃん食料を食べよう私お腹空き過ぎて気が滅入りそうだから。」
「ああ、確かにそうしよう先ずは食べよう。昨日から何も食べていないからな。」
「あっあの浩司さん、すみません私があなた達の食料を盗んで食べちゃったんです、私が全て悪いんです。」
土下座するような勢いで地べたにへばりつく佳苗
「あ、まあいいから佳苗さんだっけ、これから一緒にご飯食べていかないか。香倫と2人で食べているのも何か忍びないしな〜。」
「えっいいんですか、是非お呼ばれします。」
土下座する勢いからの謝罪からすぐさま立ち直り台所へと向かい始める。
食べ物と聞くと凄く嬉しそうな顔をする
「浩司にいちゃん甘やかしすぎだよ。」
「いいじゃないか一緒に食べようぜ。」
テーブル上の周りに座席が3つあり、それぞれ座る。
食卓にはご飯、味噌汁、魚野菜など色取り取りだ、今日の一食分を3人で割ったので少々量が少ないがそれでもないよりはマジだ。
「さぁ早く食べよう、私もうお腹ペコペコだよ。」
香倫は今か今かと食事を目の前にして躍起になる。
「そうだな、とにかく食べよう、香倫に佳苗さんとにかくに腹が減った、では頂きます。」
「私も強引に自分からお呼ばれしちゃって申し訳ありませんが、とにかく頂きます。」
食べることに夢中で会話は無くすぐに食べ終えた。
「美味かった〜ていうか生き返ったわ〜やっぱ食わなきゃやってられないわ。」
「そうね少しは満足したわ、浩司にいちゃんはお腹いっぱいになったのかしら。」
「まあ満腹にはほど遠いけどおおむね満足かな。佳苗さんも美味しかったかな。」
「ええ私は大変満足です、先ほどまで思う存分食べましたから、それからごめんなさいです。」
ぺこりと佳苗は頭を下げる
「いいんだよ、これからは気をつけてくれれば。」
「浩司にいちゃんは甘やかしすぎだよ、下手したら餓死だよ餓死わかっているのかしら。」
香倫はまだ不機嫌な様子だ、少しずつ許せる仲になっていけばいい
「所で佳苗さんは一体何しに俺たちの自宅に来たんだい。」
「浩司にいちゃん実はね。」
「ああ、私からいいますよ、食料物資の配達員が私の所に食料を届け無くなった理由を問い詰めたいんですよ。私、食べる物がなくなって困ってたんです。
「食料届けてくれなくなった原因を聞いて、以前のように食料物資を届けて貰えるようにしたいんだね。」
「そうです、そうですその通りです明日配達員を問い詰めてやります、ですので浩司さん香倫さんのお家に1泊させて頂きたいのです。」