表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
勇者パーティの俺は、もしかしたら人型の魔物なのかもしれない  作者: 空亡


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

2/7

第2話「癒やしとは」


『勇者パーティの俺は、もしかしたら人型の魔物なのかもしれない……』


 もちろん、そんなことを本気で思っちゃいないさ。 


 些細なことを、意味もなく大きな問題だと捉えているだけだ。魔王との決戦を控え、精神的に余裕が無くなっている杞憂(きゆう)の類だろう。


 確かに俺には両親がいないので、生い立ちという意味では謎が多い。

 しかし赤ん坊だった俺を森で拾い、大きくなるまで育ててくれた義両親のことを、俺は本当の両親のように思っている。


 冒険の旅に出るのも、何度も反対された。

 それでも最後には了承し、家を出た俺に手を振ってくれた義両親の、あの不安そうな顔は忘れられない。そんな父と母のためにも、俺は自分が何者だろうと魔王を倒さなければならないのだ!


「マホケス、やっぱり回復魔法をかけておいた方が良いんじゃない? ほらそこ、ひじを擦りむいているわ」


 僧侶のリリーナが、心配そうな顔で再び訊いてきた。

 パーティの回復役は、心配性なくらいがちょうどよいことを彼女は知っている。

 

「こけて擦りむいただけだから大丈夫だって。それに魔王城は目の前だ、少しでも魔力は節約しないとな」


「もう! いつも頑固なんだから。本当に辛いときは、ちゃんと言わないとダメだからね?」


「ああ、もちろん。ありがとう」


 俺が礼を言うと、リリーナは次にミゲルたちへ同じようなことを訊ねるのだった。


「………………ハァ」


 俺は無意識に嘆息する。

 リリーナが頑固の前に『いつも』という言葉を足したのは、俺がここ最近、彼女の回復魔法を断っているからに他ならない。


 なぜ回復魔法を断るのかって?


 理由は簡単(シンプル)。そこに俺の“気掛かり”があるからだ。

 最近になって気付いたことなのだが、どうやら俺は――――――





()()()()()()()()()()()()()()()】…………らしい。





「ガッハッハ! ありがとよリリーナ! すっかり傷が治ったぜ!!」


「良いのよ。これが私の仕事なんだから」


 回復魔法を受けたガブアスが、マッスルポーズで健勝をアピールしている。…………そう、あれが普通だ。回復魔法を受ければ、普通は傷が癒え元気になる。


 にも関わらず、俺が彼女の回復魔法を受けると、全身に()()()()()()()()()のだ。無論、傷は癒えない。


 最初の方は、そういうものかと思っていた。

 プラシーボ効果で傷の治りが早くなり、疲労感もその代償のようなものなのかと…………。


 だが違う。

『個人差があるのだろう』と仲間たちには嘘をついたが、俺は明らかに回復魔法でダメージを受けている。傷の治りは目に見えて遅くなるし、最悪の場合は広がりさえする。


 自分と仲間を誤魔化し誤魔化しここまでやってきたが、もしかしたら俺は――――――




『もしかしたら俺は、アンデッド系の魔物なのかもしれない…………』



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ