亡霊さん
「あー暑い。お盆も過ぎて。暑さ寒さも彼岸までっていうのにさ。暑いなあ。今年の夏はいつにもまして暑い!」
「スイッチオンと。冷房いれてないと寝れないよー。れいぼーれいぼーれいぼーっと」
「ひゅ~どろどろどろどろ」
「ん?」
「う~ら~め~し~や~」
「え?」
「ぼーれいぼーれい。亡霊と唱えましたでしょ?」
「は?ああ。れいぼーれいぼーれいぼーって」
「お呼びになりましたでしょ?ぼーれい」
「さむいさむいさむい。いろんな意味でさむい!」
「まあ、でも、せっかくでてきたんだから。はい。お茶でもどうぞ」
「あ。こりゃどうも。どうぞおかまいなく」
「で。どうするの?」
「え?あ。はい」
「どうしたものでしょうかね。お茶もいただきましたしねえ」
「死ね?今、死ねっていった?」
「え?ああ。いただきましたしね~っと。」
「やっぱり、亡霊さんはとりついて殺すの?」
「あいや。そうとも~」