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第5話 〜はぁ?〜

(イサム)はロン毛の男性が見せた警察手帳?を胡散臭そうに見ている。普通、一般人は警察手帳などを見る機会がなく、テレビドラマなどで刑事役の俳優が聞き込みなどの場面で見せているのをチラリと見るだけだろう。


「えーっと、まずは君の名前を教えてもらおうかな? おっと、その前に後ろにいる女性をなんとかしないとかなぁ?」


「えっ?」


(イサム)が後ろを振り向くとうずくまりながら気絶している夏菜子(カナコ)がいた。勇はすぐさま夏菜子の側により状態を確認する。特に怪我をしていない事を確認して一つ大きく息を吐いた。


「今、横になれる場所を作るからちょっと待ってね」


(ユタカ)は近くの白狐の面を付けた者に何かを支持すると白狐の面をつけた者は、大きく頷きそのばからかけて行った。そして、数分も経たないうちに戻ってくると何かを裕に報告する。


「ありがとう。えーと、あっちに救護用のベッドを用意したからその子を運べるかな?」


裕の提案に大きく頭を動かし頷き肯定すると勇は夏菜子をお姫様抱っこして移動する。しばらく歩くと災害時などによく見るカーキー色のテントが立っており、中には6個のベッドがあり4個には既に女子高生くらいの4名の女子が寝かされていた。


テントの中にいた白狐の面を付け白衣を着た医者らしき人が空いているベッドを指差して夏菜子を寝かせるように指示をしてきた。


不安を感じつつも勇は夏菜子をベッドに寝かす。直ぐに別の白狐の面を付けた女性と思われる(白衣の上からでも大きな胸が見える)医師らしき人が夏菜子の容態を確認し始めた。


その医師らしき女性が夏菜子の衣服に手をかけ始めたので勇は急いでテントの外に出た。妹の肌を見ても何にも感じはしないが気まずさが先出て飛び出した。


「あー、やっと出てきた。改めて自己紹介からしようかな?僕は篠原裕(シノハラユタカ)、皇安3課の職員です。さっきはチームの1人が驚かせてごめんよ」


裕は両手を胸の前で合わせて頭を下げた。勇は裕を物腰が柔らかい見た目よりしっかりした人物なのかな?と思い始める。


「いえ、ちょっと…大分ビックリしましたけど怪我はしていないし。…僕は山田勇と言います。篠原?さんは、本当に警察の人なのですか?公安?ってテレビでたまに出て来ますけど狐のお面何てかぶっていないですよね?」


「ああ、公安じゃなくて、皇安ね。皇居の皇に安全の安で“皇安(コウアン)”ね。日本国を守っているのは同じだけど僕達は警視庁ではなく、宮内庁の組織なんだ」


「あの…?何か話されている内容が結構機密に近そうなんですが…大丈夫なのでしょうか?」


「大丈夫、大丈夫。君も直ぐに組織に属してもらうからね。まあ、断られたら…記憶を消す?か、存在を消す?…だから…冗談だって、冗談」


「そ、そうですよねー、冗談ですよね」


「「はははははっ」」


勇と裕の間に気まずい雰囲気が流れ始める。勇は何が起きてもいい様に少しずつ魔力を練り始め、周囲の様子を気配で探り始める。


「ああ、そんなに警戒しないで。そうだ、確認を忘れたけど君、いや勇君は”トフルギア“だよね?

 あれ?ああ、ごめん、ごめん、”異世界からの帰還者“だよね?」


「えっ? いや、な、なにを厨二病みたいな事をいっているんですか?だ、大丈夫ですか?」


「そんなに、驚かなくても大丈夫。僕も“異世界からの帰還者(トフルギア)”だから。皇安課にいる職員は大体“トフルギア”だね」


裕から話された内容が衝撃すぎて勇はパニックに陥っていた。異世界召喚、異世界転生などのラノベで溢れているが自分以外にあんな不幸な経験をした人が大勢いるという事実に。


「ちょっとその辺をゆっくり話したいからさ、明日か明後日で時間もらえるかな?うーん、3時間くらい?」


「は、はい…」


「それじゃ、連絡先交換してもらえるかな?はい、これ僕の連絡先のQ Rね」


裕は自分のスマートフォンを取り出しQRコードを勇に向けて表示した。勇もスマートフォンを取り出し交換を行う。


「今日帰ったらでいいから、適当な都合の良い時間をメッセージで送ってくれる?お願いね、無視されえたら僕、拗ねちゃうかも…冗談です」


「…いえ、ちゃんと連絡はしますが…こんなに緩くて大丈夫なんですか?例えば俺、いや僕が約束を守らなかったりしたら…?」


裕の軽いゆるい感じに勇はこの組織は本当に信用出来るのかと意味を込めて確認をする。


「問題ないよ、すでに君の住所も家族構成もわかっているし。君があそこにいる妹さんとお母さんを見捨てるとも思えないしね。例え勇君が暴れたとしても僕達には君を抑える力があるから」


先ほどとは打って変わって真剣な表情と威圧を放ちながらゆっくりと「無駄な抵抗はしない方が良い」と説明をした。


「おいおい裕?、もしかしたら仲間になるかもしれない“ひよっこ”をあまりいじめんなよ」

お読みいただきありがとうございます。

今作品は全て作者の妄想で出来ております。

現実の言葉、人物、団体、組織などなどは、一切関係がございません。ご了承の上お読み頂けますと幸いです。

更新は週3回を目標に更新します。

宜しくお願い致します

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