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第36話 〜 限界突破4?〜

《スキル 限界突破を取得しました》


薄れゆく意識の中で異世界でレベルアップ時に良く聞いたアナウンスの声に懐かしさを覚えた。心地よいまどろみを堪能していると突然腕が破裂したのでは無いかという痛み襲われる。


痛みで目が覚めると思ったが、全く意識が目覚める事も無くただただ強烈な痛みが(イサム)を襲う。痛みに悶え身体を動かそうとしても意識が戻っていないので動けず金縛り状態で痛みだけを認識していた。


その内に腕だけではなく、脚、腹、胸、終いには頭と全身をくまなく強烈な痛みが襲う。痛みで意識を無くしたくてもそれもできず、気が狂うほどメンタルも弱くなく拷問のような状態が勇の感覚で半日程続いた後、一瞬で痛みが無くなり合わせて意識も回復した。


「うぁぁぁぁぁぁーーーーーっ!」


自分で叫んでいながら耳を押さえたくなるほどの大声を出しながら目が覚める。周りを見渡しても誰もいなく何処かのビジネスホテルの一室の様に簡素な部屋のベッドで目が覚める。


目が覚めると全身を襲っていた痛みも全くなくなり、先ほどまでの苦しみはなんだったのかと思うほどスッキリとした気分だ。


痛みが無くなりほっとした勇は持ち上げていた上体をバタンとベッドに倒し天井を見上げる。


「知らない天井だ…」


父親世代が興奮して止まないヒーローアニメ?のセリフを呟きしばらくぼんやりしていたが、すぐに意識を切り替え【探索】のスキルを行使する。


ダンジョンアタック前に千里也(セリヤ)達に(実際は皇安局第3課の白狐の面を被った局員に)使用を封印されたスキルは無事に発動した。


自身を中心に意識が広がっていきスキルの発動が終わる。どうやら新宿の皇安局に戻って来ているらしい。それと同時に勇が寝ている部屋に千里也と裕が近づいて来ているのがわかった。


しばらくすると部屋の扉がノックも無しに開かれドヤ顔の千里也と安堵の笑みを浮かべた裕が入ってきた。


「おぉ〜バンビ。漸くお目覚めかぁ?ミノタウロス一匹にあんなにボロボロになるなんてお前も情けねぇなー?」


『いやいやいや、唯の牛頭鬼(ヘカトンギガミノタウロス)じゃなかったし!』


「目覚めたばかりの怪我人にそれは、流石に酷すぎだよ。あの時は本当に死んじゃったかと思ったしね。まあ、僕がいるからたとえ死んじゃっても大丈夫だったけどね。

 それなのに、千里也の慌てっぷりは今思い出しても…クックック」


「うるせぇぞ、裕!黙らないとこの拳を口に突っ込むぞ!」


裕の揶揄いに照れ隠しなのかかなり本気で千里也が狭い部屋の中を裕を追い回し始める。気分スッキリの目覚めを台無しにする2人にため息を着きながらも相当心配してくれたと分かり勇は、ちょっと嬉しく思うだった。


「あの〜、そろそろ落ち着いてもらえないですか?それで、俺は転移陣で転移した後どうなったんですか?」


いつまでも終わりそうにないじゃれあいを止めるべく勇が2人に質問をする。じゃれあいが喧嘩に発展する一歩手前で2人ははたと気づき居住まいを直すとあの時の状況を教えてくれた。


漸くすると牛頭鬼改の自爆攻撃を受けた勇は、右腕と左足首が無い全身ボロボロの血だらけの状態で1階層の転移陣に現れその場で倒れたらしい。


転移陣の外で勇の帰りを待っていた千里也が最初に異変にきづき裕を呼び寄せ回復を行った事。裕の【エキストラヒール】で怪我などは修復されたが、魔力と体力が尽きていた勇はそれから1日程意識が戻らなかったそうだ。


「僕がいたから良かったけど、欠損部位が2箇所もあって大量出血もしていて一瞬死亡から蘇らせた方が簡単なんじゃって思ったほどだよ」


とても物騒なことをケラケラ笑いながら裕が言ったがその状態を思い出したのか千里也が真剣な表情になったていたので本当に危なかったのだと理解した。


「で、バンビ?無事に【限界突破】したんだろ?レベルは幾つになったんだ?」


「えーっと、ちょっと待って下さいね…【ステータス】……お、おおっ!レベル137です!すげー!ステータスも軒並み400に近いっ!…でもなんでこんなに一気に上がるんだ?」


自身のレベルとスタータス上昇に喜びながらも、あまりの上昇代に勇はこてんと首をかしげた。確かに牛頭鬼改は強くはあったが、魔力、体力、生命力、スキルが使えれば苦戦もしなかったと思うほどのレベルだった。そうでなければ一撃でなんて、口の中を攻撃しても倒せなかっただろう。


「あ〜、それは、あれだな。バンビが異世界でレベル上限に達した後もモンスターを倒しつづけ、魔王も倒している。その時のクエストクリアの経験値、それに加えてこっちのダンジョンでもモンスターを倒したからそれが一気に加算されたんだろうな」


「千里也の言う通りだね、イサムんが中々目覚めなかったのもそれが原因だろうね。一気にレベルが上がったから【限界突破】分も合わせて身体が再構成するのに時間がかかったんだと思うよ。

 改めて、【限界突破】おめでとう!イサムんっ!」


「そうだな、これでバンビも漸くスタートラインに立ったな。バンビがこの先も強くなっていけば全力で戦い(ヤリ)合える日も近いな。クックック」


「えっ?な、何を怖い事言っているんですか!それに、バンビとかイサムんとか何ですかぁーーー!」


勇の【限界突破】に嬉しそうな千里也と裕。その反対に変なあだ名と不幸な未来が見えてしまった勇の叫び声が響き渡ったのだった。



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