フリーダム、沖縄に派遣する
米国政府から沖縄基地の利用を持ちかけられ、
いくつかの条件を提示したクロウに吉報が届く!
「・・・」
「合意したか! 上々♪ 上々♪♪」
「♪♪」
期限付きのリース契約ではなく、永久利用を条件に出したクロウ、
米国は日本政府と話し合い、段階的に供与する事を文書で署名し合意
1年間は米国領土と同等の地位協定を認め、
その後はフリーダムとの協議で合意する事を決定していた。
基地の整備や改修に僕達を中心とした部隊100名を派遣して、
基地内の土壌を改善して、有毒物質を排除、
浄化した土に地元の植物などを植え外からの視線を閉ざす取り組みを続けた。
高さ20mの堤防を築き、周囲を木々で囲い、
射撃訓練場や、分厚いコンクリートで土台を造り、
その上に泥を1m程盛りその中を重機やトラックを引っ張ったり押したり、
普通の軍隊では考えられない様な訓練場が次々と建設されて行く中、
地元の住民は何も知らされず不安な日々を送っている、
そんな状況を改善する様知事がフリーダム側に改善要求を突きつけたが、
クロウは一切無視を続けていた。
その原因は基地周辺での反対運動と抗議運動の雑音が不快でならなかった!
沖縄県知事から政府へそして総理に直接苦情を言う知事、
その行動に益々不快が募っていった・・・
総理から改善要求が提示されたが、
クロウは基地の外へは緊急時以外一切出ないとし、地元の交友も拒否、
当然今まで暗黙の了解で行われて来た物資の流用も廃止した。
これには知事も慌てた、今まで県内の牛肉の90%米国さんの肉で賄って来た。
その安価な肉や果物が一切流れて来なくなると県民の生活に支障が出るからだ!
外務大臣と官僚数人がフリーダムの元へ訪れ、
費用は政府が補償するので今まで通り流用して欲しいと申し出るが、
「周辺で行われている反対運動や抗議運動を行なっている県民に
我々は一切、譲歩する気はない」と突っ撥ねた!
次々と県知事から要望と苦情が毎日の様に政府に届く!
「米軍兵士が撤退して周辺の飲食店が困っているので保証を要求する!」
「物資の流通が滞り、県民の生活に負担が押し寄せている為保証を要求する!」
「基地内で働いていた県民が全て解雇され再就職の為の補助金を要求する!」
「基地以外の新しい産業を構築する為予算の増額を要求する!」
「・・・」
っと頭が膿んでいる様な要求ばかりして、流石の官僚達も呆れ返り、
フリーダムとの交渉も中止する事でクロウと合意した。
フリーダムは嘉手納基地に重要拠点を築き、宜野湾基地は訓練場として
滑走路や、倉庫を中心に設備を配置して、自衛隊との合同訓練に備えていた。
その他にも米軍兵用の居住区があるのだが、
返上せず放置した状態でクロウはじっとチャンスを待った!
案の定早々に居住エリアへの県民侵入が発生したので、
クロウは政府に忠告し、「我々は米軍ほど優しくない」と警告、
即時射殺もあり得ると知事に警告する様に伝えた!
この発言に憤激した知事、即時謝罪と基地の返却を要求するが、
クロウは知事に銃弾を1発、封筒に入れて届けた。
冷や汗を流しながら慌てる知事、
県警に居住区の監視と警戒を要請、夜中にパトカーを巡回させる事で合意した。
然し地元の若者は、警官が巡回している光景を遊び感覚で挑発し、
何度も警察が警告しているのにもかかわらず居住区内へ侵入を繰り返していた。
若者達の間では度胸試しと呼び、
十代後半から二十代前半の若者達が、
酔っ払っては度胸試しを繰り返していたそんなある日!
パーン! パーン! パーン!
3発の銃声が聞こえた!
直ぐにパトカーが急行すると、居住区内で若者が3人撃ち殺されていた!
慌てて警官が駆け寄ろうとすると、兵士忠告する!
「ここは我々の場所だ! 中に入ればお前も死ぬよ(笑)」
「「な!」」
「明日の朝、正式に亡骸の引き渡し要請を出せ!(笑)」
頭に1発、前方から撃たれ後頭部は吹き飛んでいた!
生きていない事を遠くからでも確認出来る程の大量の血が、
暗闇の中でも匂いで分かる、
一人の警官が嘔吐し喚く!
その様子を見て兵士が警官に呟く!
「我々は遊びでここに居るんじゃない! お前達も任務なら命がけで巡回しろ!」
こいつらが殺されたのは警官が巡回を怠ったからと言う様に
警官に告げると次の獲物を探すべく兵隊は車で移動していった・・・
直ぐに署から県へ報告が行く! そして県から政府へ報告が!
「本当に殺したのか?」
「間違いないそうです。」
「なんてこと! 人殺しめ!」
政府はフリーダムの要求通り遺体引き渡し要請、
直ぐに許可が下りたが知事は納得がいかない!
子供を殺した兵士の身柄を引き渡す様に要求!するがフリーダムは無視した。
地元のマスコミと抗議運動のメンバーが基地へと押し寄せる、
多数の警官が手を繋ぎバリケードを築き侵入を阻止するが、ここでも◯◯はいた!
「おらぁ! おれも撃ってみろよ!」
若者が警官の隙間から基地内に走り込み自己アピールを繰り返す、
警官は先日の忠告を本気と受け取り基地内に侵入しないで拡声器で
基地の外に出る様に説得する、
何も起こらない事に調子乗り、若者が次々と基地内に侵入し始める・・・
一人のお調子者に釣られて数十人の若者達が基地内に侵入したその時!
「撃て!」
ダァ! ダァ! ダァダァ!
基地内に侵入した若者達全員の頭が吹き飛んだ!
「「「「きゃぁ〜!」」」」
警官達の後ろで見ていた野次馬や抗議者達の悲鳴が!
地元のテレビカメラがその現状を生中継していて、
惨劇がそのままな放送されていた!
警官隊が野次馬や抗議の者達を後方へ下がらせる!
混乱の中、基地内から一人の兵士が警官達に近寄り伝える。
「今回は、ちゃんと学んだ様ですね、上々です。
ただ、この様なテロリストを基地内に侵入させては
任務を全うしたとは言えませんね(笑)」
テレビカメラマンが兵士の顔を映そうと必死にカメラを向けるが、
ピントがボケて映らない、慌ててカメラを確認しているカメラマンに対して、
「カメラマンさん、我々を映すと機密情報漏洩罪で重罪ですよ(笑)」
兵士の言葉に動揺してカメラを地面に落としてしまうい生中継が終了した。
「テロリストの遺体引き渡し申請、お願いしますよ(笑)」
警官達にそう告げて引き返して行く・・・
流石に政府もフリーダムに抗議したが、
「誰の許可を得て侵入したのか? あなた達か?」
軍の機密がある場所、当然厳重に守られている、
当然無許可で立ち入る事は禁止されているが即射殺はないのでは?と苦言を続ける。
「テロリストに対して譲歩はしない。」
「彼らはテロリストではなく一般市民です。」
「ほぉ、抗議運動や日常の妨害行為を行なって市民ですか?」
「それは・・・」
「言葉には注意した方が宜しいですよ、
つまりあなたは沖縄県民全員がテロリストと言っているのですから」
「決してその様なつもりで言ったのではなく」
「ではどう意味合いで申されたのでしょうか?」
閉鎖されている居住区に不法侵入する事も、
警告した翌日に基地内に多数で侵入する事も、沖縄市民なら普通の出来事なのか?
クロウが問うと官僚は何も言い返せなかった・・・
緊急で総理が会見を開き、今回の騒動を公式に説明した。
一部の市民が違法行為を犯し、その結果、一部のテロリストに誘発され起きたと
フリーダム側に一切落ち度はないと認めたが、遺族に対して同情する余地がある
この曖昧な発言は野党や沖縄全土を憤慨させ、抗議運動が連日行われているが、
基地内に侵入する市民はしばらくいなくなっていた。
「・・・」
「雑音壁が完成しましたか♪ これで静かに自衛隊を迎える事が出来ますね(笑)」
「♪♪」
高さ20mの堤防、
射撃訓練などの流れ弾を基地外に出さない為の物だが20mも高さは必要ない、
周辺の雑音対策の為の壁として20mの堤防が築かれ完成した。
明日も0時に更新します。




