妖怪の山
大変遅くなってしまってすみません……。1週間ずつ投稿とか言ってたけど、1週間ずつは無理かもしれません(‥;)それに、これからはまた忙しくなってくるので……。でも、出来るだけ早く良い小説を投稿できるよう頑張りますので、よろしくお願いしますm(__)m
「…………………ぷはぁっ!これ、ほんとに美味いな!!ほら、霊夢も飲むんだぜ~!」
私はその声を聞いて、その少女の方にぐいっと首を向けて視線を飛ばし、
「ん?何よ?その酒。美味しいの?」
と声をかけた。すると、
「だから、美味しいって言ってるんだぜ!?飲むんだぜぇ-!」
と言ってきた。そう言いながら私の方に近寄り、手に乗せている盃に酒を入れた。私がぐびっと飲むと、私は盃を落としてしまった。
「お、おい、落としたらこぼれて……いや、全部飲んじゃってるし。………………霊夢?」
「…………………………ぃしい。」
「え?」
「おいし~い!!!!」
とキラキラ目を光らせてそう叫ぶ私に、魔理沙は「やれやれ」と呟き、呆れた表情で私が落としてひび割れてしまった盃を手に取り、台所に運んで行った。私はその瓶を手に取り、そのまま口を付けぐびくび飲んだ。向こうから「おいっ!?私の分は!?分はっ!?」と叫んでいる声が聞こえたような気もするが、気にせずそのまま全て飲み干したのだった……。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「はぁ。散々な目にあったぜぇ……。…………ちょっと、外の空気でも吸ってくるかぁ。」
霊夢が一気飲みした後、あの酒は結構な度数で、あまりにも飲み過ぎたせいで、そのまま直ぐ戻してしまい、私がその後片付けをするはめになってしまったのだ。そしてそれがやっと終わって、今霊夢は寝てくれたので、少し夜風に当たろうと外を出た。
「霊夢、明日二日酔いにならねーだろうな……。」
そんなことを心配しながら、神社の外から月を見える位置に移動した。……………どこか、胸騒ぎがする。すごく、嫌な予感がする。
「____??」
ふと、鳥居の方に、黒い人影があったような気がした。今まで感じたことのない気配だったため、警戒をしたが、それはすぐに消えていなくなり、現れなくなった。
「誰だ?……………やっぱり、嫌な予感がする。」
疑問に思いながらも、とりあえずはいなくなったので霊夢のもとに戻った。そして誰もいなくなったはずのその空間に、
「……危なかったね。____さぁ、ぼくの計画を始めようではないか。まだまだ、始まったばかりだ。_____さて、君たちはどう足掻くのだろうか。ハハッ楽しみで仕方ないね。」
と、薄気味悪く笑う幼女がそこにいた。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「さ、行くわよ。丁度、紫も帰ってきたことだしね。ね、魔理沙………………って、どうしたの?」
「お前さぁ、なんで酔わないわけ?あんなにぐびくびと酒飲んどいてさぁ……。」
「はぁ~?そんなの、1回吐いたら戻るわよ。んなもん。」
「そ、そうなのか……?」
私は魔理沙にそう言葉を紡ぎ、さっき博麓神社に戻ってきた紫の方に視線を飛ばした。
「で、紫?アンタは何処行ってたの?」
「人里よ。そこで、用を済ましてきたわ。」
「ほーう?一体、人里で何してたんだぜ?」
「__それはまだ、言えないわね…………………。」「そう。ま、良いわ。」
「実際私はすごく気になるんだが……。まぁ、霊夢がそういうなら良いか。んじゃ、妖怪の山に急ぐんだぜ!」
紫は何か複雑なものを瞳に宿しており、魔理沙はいつも通り元気いっぱいで箒にまたがろうとしていた。私はいつものごとく能力を発動し、空中へ舞っていった。紫も魔理沙も空を飛び、私達は一目散に妖怪の山へと足を運ぶのであった……。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「久しぶりに来たわね。妖怪の山。」
「そうだな。」
相変わらず紫は無言で、魔理沙は不安な気持ちをその瞳に宿していた。
「それで?その、入れなかった領域ってところは何処なの?」
「あ、あぁ、じゃぁ、ついてきてくれ。」
とそう言葉を交わした後、魔理沙は箒を使い空へ飛んでいった。私と紫はそれに付いていき、目的地に到着した。
「____ここ?」
「あぁ。ここだぜ。確か、ここら辺から先へは行けなかったはずだ。」
「ふーん……。紫、どう思う?」
するとようやく紫は口を開き、
「変ね。こんな魔力、感じたことないわ。悪でも聖でもない、なんでもない魔力。無の、魔力と言えば良いのかしら?」
「なんだぁ?それ。よく分からんな。」
「……………。ま、よく分からない魔力でいいわね。まぁとりあえず、先進んでみましょうか。魔理沙の話が本当なら、その領域に足を踏み込もうとすれば、押し返されるはずだけど。」
そう言葉を発し、私はそのまま飛んでいった。すると………………。
「……………………………………………ッ?!」
確かに、突き飛ばされた。一瞬よろめいた体を、すぐ空中で建て直す。だが、それだけではなかった。なぜなら………………。
「_______なんなの、これ。」
なんと、それと同時に、私の手の中には“鍵”が握られていたからだった……………………。
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