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異変は、起きたのか?

「……………大変なことになるかも、しれないわね。」


 紫は、少しだけ息をついた。___行かなくては、いけない場所がある。そう、紫は心の中でそっと呟き、


「藍。橙。ちょっと出掛けてくるわ。_何か、嫌な予感がするの。」

「分かりました。」

「了解です!」


 丁度紫を起こしにかかった藍と橙が来たので、そう声をかけ、立ち上がり、着替えてまだ早朝なのに少し暑さを感じながら、空を飛んだ。途中朝なのに妖精達と遊んでいたチルノがちょっかいをかけてきたが、返り討ちにしてやった。だが、そんなことはあまり気にもとめず、目的地に着いた。


「ご機嫌よう、霊夢。起きてるかしら?」


 そう、いつも通りの言葉を、博麓神社に投げかける。でも、反応はない。紫は首をかしげなから

「あら?まだ、寝てるのかしら。」

「……………何?起きてるわよ。着替えてるだけ。」

「ほんと、相変わらずマイペースね……。」


 そう言葉を交わす。紫は、霊夢が起きてるなら。と言葉を心の中でこぼし、


「……誰も、いないわね?」

「____?誰もいないわよ。……もしかして、異変かなにか起きようとしているのね?」


 そう霊夢が結論付けた後、元々不機嫌そうだった顔が、余計厳しくなった。紫は「ええ。」と前置きし、


「そうね。異変が、起きようとしているかも“しれない”。」

「……起きるかもしれない?なんでそんなに曖昧なの?引っかかるわね。」


 そう霊夢は早くその答えを教えてとでもねだるように真っ直ぐ紫を見つめていた。


「手紙が、届いたの。」

「…………手紙?」

「そう。普通の白の便箋よ。すごくきれいな字でかからていたわ。」

「……なんて書いてあったの?」


 不思議そうに霊夢は首をかしげる。まあ、当然と言えば当然のことだ。すると紫は、


「……では、その内容を読むわ。」

「______。」


 沈黙で、いつでもよんでいいという意志を霊夢は紫に見せる。その合図を確認したと同時に、持ってきた手紙の内容を、読み始めた。


「……汝らよ。貴方達の世界に、長年封印された力があらわれる。……少女、あらわれる。どう行動するかは、貴方達次第。」


 思わず息をのんでしまった様子の霊夢は、その後も沈黙を続けた。よく分からない、理解できないといった様子で。


「何?この程度でびびってるの?お子ちゃまね。修業がたりないんじゃない?」

「!!それとこれとは関係ないわよっ!」

「でも、精神も鍛えられるでしょう?」

「今は関係ない!それでいいでしょ!」

「そんなこと、無い気がするんだけどね……」


 紫の気遣いで少しいつもの調子を取り戻した彼女は、「それで。」と前置きし、


「つまり……。何か、長年封印されてきたものがこの幻想郷にあらわれて?それで、その後少女が現れるっていうの?なんとも、現実味の無い手紙ね。」

「…………そうね。でも、有り得るかもしれないのよ。」

「?」


 霊夢はまた不思議そうに若干首をかしげるが……「ぁ」と声を漏らし、頷く。


「……ここの周りには博麓大結界があって幻想郷は守られていて、手紙なんか届くはずのないものなのに、なぜこっちに届けさせることが出来た…………?」

「そう。そういうことよ。相手は、この博麓大結界を突破出来るということよ。……厄介だわ。」


 そう、紫は息をつめる。その時。


「___________ッッ!」


 霊夢もすぐさま気づいた様子で、上を見やる。そう、真上を。理由は簡単だった。霊夢の上から、フワフワと漂いながら落ちてくる

    ____少女______

が、降りてきたからだった。

新しい連載始めました!1週間に一話程度で投稿予定です!

______________________

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