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笑顔のあなたが好きだから

笑顔のあなたが好きだから 箱庭

作者: リィズ・ブランディシュカ



 僕には彼女がいる。

 付き合う事になったきっかけはただの流れで、なんとなくだった。


 周囲に流されるままに「つきあってみる?」「じゃあよろしく」っていうのが始まりだったかな。

 我ながらしまらないシーンだと思うよ。


 今の僕が過去の僕にあったなら、「何でそんなかっこ悪い付き合い方したんだ」ってぶん殴ってやっただろうね。


 で、なりゆきで付き合った彼女だけど、いまはもうベタ惚れ。


 彼女なしの人生なんてきっと考えられないよ。


 彼女の心が優しいって気づいた時の事は今でも思い出せる。

 彼女の中にある力強い信念を目の当たりにした時の事も。


 彼女の魂に根付く正義感が発露した瞬間の事や。

 彼女の心の底に眠っている母性に気が付いた時の事も。


 そして、彼女の笑顔の魅力。


 デートの時に。

 日常で過ごす時に。

 ふいに蕾が花ひらく様に笑いかけてくる彼女。


 僕はたちまち彼女の笑顔のとりこになった。


 あれ以上の素晴らしい物なんてこの世にはないんだ。


 だから僕は、彼女が笑顔でいられるように努力する事にした。


「ひぃっ、助けてくれっ!」


 彼女をいびる人間を排除して。


「お金ならなんでも出すからっ!」


 彼女をつけ狙う不埒な輩を成敗して。


「命だけはどうかっ!」


 彼女を利用しようとする者に制裁を加えていく。


 だから、今日も彼女は僕の隣で変わらない笑みを浮かべ続けているんだ。


「何だか最近、色んな事が上手くいってる気がするの。どうしてかな」

「さあ、何でかな。でももうすぐ付き合って一年の記念日だろ。きっと気をきかせた神様からのご褒美なんじゃないかな」



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