にじゅうに。
「毎度ありー!いつもありがとう、お陰で売れ残りがないよー」
「我が家には働いて帰ってきたと思ったら、人の二倍食ってすぐ寝るようなやつがいるからな...一番最後だから安くして貰ってるのはありがたい」
「あー、でもほら、あの子たまに可愛いことしてくるし?この前とかいきなり抱きつかれてたよね」
「暑苦しいだけだ...まあ、否定はしないが。」
「うわぁ、その惚気方法は微妙に腹立つよ...ま、いいや。またよろしくね!お幸せにー」
「そのからかいも腹立つぞ...じゃあな」
「おーかーえり」
「まて、そんな虎のようなポーズで襲おうとしてもまだ食材買ってきただけで作ってないぞ。待て」
「わん。早くつくって。とびっきりおいしいやつ!」
「...はぁ...わかったわかった。美味しいやつをつくってやる。ただし全部トマト入ってるがな」
「人でなし!!..食べれなくなる...あれは人の食べ物じゃないよ....でも君が作るなら食べれるかなぁ...」
「嘘だ、誠に残念だがトマトはない。その代わり好物の肉じゃがだぞ、四回回ってわん」
「わーい、嘘だ!しかも肉じゃが..幸せです...くるくるくるくるくる...わん!」
「一回多かったぞ、じゃがいもと肉抜きな」
「じゃがいもと肉がない肉じゃがなんてそれは肉じゃがじゃない!やっぱり人でなし!!けち!」
「おっとそれ以上騒ぐと...」
「ごめんなさいお願いします今日の分の肉じゃがお願いします」
「わかったわかった。...待ってる間お菓子食うなよ、最近食べ過ぎだ。体壊すぞ」
「ぎくっ...はーい...心配されたのでおとなしくゲームして待ってまーす」
「...RPGだったらやらんぞ。明日に響く 」
「どうせ格ゲーでもムキになってやるのにー...あっ...じゃ、じゃーゲームしてきまーす!」
「ムキにな...まったく」
「....夜ふかししすぎてしまった。ねむい。やっぱムキになりやすいよ...最後勝たしてあげたらドヤ顔でベッド潜ってた...かわいかった」
「そこでひとり怪しいことをつぶやいてる人は...あ、買い物に来ました」
「いらっしゃいませー。怪しい人ではないですー。むしろいつも誰かに向かって話しかけてるあなたことヤンデレっぽいし危なくて怪しい人じゃないかな!」
「し、失礼なー。僕以外には見えないですが、しっかり彼女はここにいるんですー。危険ではないです。」
「はいはい、で、何買いに来たの?」
「ぐぬ......なんでも屋ですから、最近人気が出てきているホラー映画の...まあ、あれのチケット買いたいのですが」
「なんでも屋っていってもポッケからどんどん湧いて出てくるわけじゃないから映画のチケットとか言われても困るけど ..たまたま昨日貰って、私は絶対見に行かないから売ってあげよー」
「この前来た時もたまたま持ってましたし、たまたまが多いなんでも屋ですねぇ...ありがとうございます。彼女が見たいと言い出して...」
「まさかのその子幽霊みたいな感じなのにホラー映画好きなの?!...変わってるなぁ...」
「それでは、ありがとうございました」
「はいはーい、毎度ありー」




