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楽しい楽しい学園生活ですっ!  作者: 戸塚晴樹
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5 初めての授業と朝野さん

 伊波さんと買い物に行った2日後、ようやく普通の授業が始まりました。

「ちょっ!ゆう、行くの早いよ。待っててよ」

 ゆうは、伊波が起きる前に準備を終わらせ、伊波が起きてから学校に行くことにしていた。

 伊波の着替えを見ないようにするために……

 なぜか伊波はゆうが学校に着く前に、必ず追いついてくる。しかも、朝ごはんもしっかり食べているらしい。


「ゆう、置いてかないでよ。悲しいだろ」

「それは、伊波さんが遅く起きるからです。もうちょっと早く起きたら一緒に行ってあげますよ」

「よし、明日からもっと早く起きるぞ!」

 伊波さんのこの台詞も何回目だろう。毎回早く起きるって宣言してるのに遅く起きるし、今回もたぶんダメだろう。

「あら、相模さんに伊波さん、おはようございます。ずいぶん楽しげなご様子でしたが、仲良くなりましたの?」

「おはようございます、早乙女さん。確かに仲良くはなりましたかね……」

「お、おはよう、早乙女さん。もう、私たちラブラブだぜ。この前は2人でデート行ったし」

 伊波さんはあだ名で呼ぶのが好きらしい。だいたいの人にはあだ名で呼んでいる。僕と早乙女さんは例外らしいです。

「それは、良かったですわね。私も一昨日は佳那子さんと遊びましたの。首輪で。楽しかったですわ」

 首輪でどうやって中村さんと遊んだんだろう……すごく気になる。

「ここで話していてもあれですし、教室に行きましょう。お2人とも」


「おはようございますっ。皆さん、学園に来てから初めての休日は楽しめましたか?私は、お友だちの佐藤先生と飲みに行きました」

「姫っち先生は、本当に成人してるの?先生って何歳?」

 伊波は誰もが疑問に思っていたことを質問した。

 藍原先生はニコッと笑顔で答えた。

「ちゃんと成人してますよ。お酒とか買うときに子どもは買っちゃダメだよって言われますけど……あ、年齢は秘密ですっ」

 中学生くらい、もしくは小学校高学年くらいにしか見えない藍原先生はゆうの姉千夏の中学校の時の友達です。

 藍原先生は語尾に『す』がつくとそのあとに『っ』がなぜか付く。それも先生を子どもっぽく見せてる原因の1つだろう。

「それでは、授業をしますっ。数学の教科書の4ページを開いてください」

「せんせー、教科書忘れました!」

「伊波さん、初日から忘れるってすごいですね。隣の人の教科書を見せてもらってください」

 伊波の隣は、ゆうである。

「という事で、ゆう見ーせて」

「い、伊波さん、見せるのはいいですけど顔が近すぎます。あの……どこ向いてるんですか、唇が頬に当たりそうじゃないですか」

「えーいいじゃん」

「相模さんたち、授業中にイチャイチャしちゃダメですっ」

「すみません。次からは気を付けます」

「もしかして姫っち先生も、ゆうとイチャイチャしたいの?後で貸しますけど」

「い、いえ結構ですっ……あの、授業続けますね」

 藍原先生が不満そうな顔をしている。どうしたんだろう……


 数学の授業も終わり、次の授業は運動場で体育である。

 伊波さんの着替えに慣れてきたからなのか、女の子の着替えを見てもあまり恥ずかしくなくなりました。でも、なんかダメな気がします。

 という事で、今日もゆうは教室の隅っこで着替えを見ないようにこそこそと着替えています。


 するとゆうの後ろにこっそりと近づいてくる謎の影が……

「ひゃあ!ちょっと伊波さん、胸触らないでくださいよ。ビックリしたじゃないですか」

「やっぱり、ゆうって胸小さいな。お返しに私のも触ってみるか?」

 伊波さんがぺったんこな胸を突き出してくる。

「結構です……六原さん写真撮らないでください。着替えを撮るのはダメですよ」

 突然、中村さんが早乙女さんに制服を脱がせてとお願いした。

 早乙女さん、中村さんに何をしたんですか…

「言っておきますけど、これは佳那子さんが自分で言っている事ですのよ。私は強要してませんわ」

 早乙女さんはみんなの疑問を理解したらしく、答えた。

「あ、あの…そろそろ授業始まるので運動場に行きましょう」

 朝野さんが僕たちに呼び掛ける。朝野さんはクラス委員としての役割を頑張って果たそうとしている。

 朝野さんが普通の人で良かったなぁ……


「じゃあ、今から体育を始める。欠席者はいないか?」

 先生が僕たちを見回して、人数を数える。

「22人……よし、全員いるな」

 先生は咳払いをして、続けた。

「はじめまして、体育担当の佐藤だ。見ればわかると思うが一応女だ。お前たちのクラスの担任の藍原先生の友達で、たまに2人で飲みに行ってる。自己紹介もここまでにして、始めるか」

 佐藤先生は、少し考えて何かを思い付いたような顔をした。

「サッカーしようか、ちょうど2チームできるし。近くの人とじゃんけんしてくれ」


「ゆう、同じチームだな」

「相模さん、同じチームですわね」

「相模さん、同じチームですね」

「さ、相模さん、同じチームです」

 いつもの個性的なメンバーと朝野と一緒のチームである。


 サッカーが終わり、ゆうたちのチームは4ー1で勝った。ゆうは久しぶりの運動で疲れたようだ。


 午前の授業が終わり、昼休みになりました。

「ゆう、一緒にごはん食べようぜ」

「わかりました、あっちで食べましょう」


「これあげるよ、はい、あーんして」

「またですか、一回だけですよ。あーん」

 伊波さんがくれたのは、ハンバーグでした。おいしかった。

「なんか、今日のゆう、いつもよりも可愛いな。という事でもう一回お願い。もしくは、私にもあーんさせて」

「なんか、恥ずかしいです……」

 そんなゆうたちの様子を六原さんが一眼レフカメラで撮っていたのは言うまでもない。

 昼ごはんも食べ終わり、時間もまだあったのでクラスの他の人とも交流しようと思いました。

 朝野さんって普段は何してるのかなぁ。朝野さんのところに行こう。


「朝野さん、何してるんですか?」

「本を読んでるんです。相模さんも読みます?」

「読みます。何の本を読んでるか教えてもらえますか?」

「官能小説です」

「えっ?」

「官能小説を読んでるんです」

 朝野さんも個性的な人でした。このクラスって実は普通の人いないんじゃないのかな……

 ゆうは断りました。


 朝野までも個性的な人と知り、午後の授業は集中できなかったゆう。。

 ちなみに中村と早乙女は誰も入ることができない、2人だけの世界を作って仲良くごはんを食べていた。


 結局次の日も伊波は早く起きなかった。

 これからもずっと僕が、朝起こさないといけないのか……と思ったゆうであった。

 伊波さんにはやっぱり僕が必要なのかな…

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