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楽しい楽しい学園生活ですっ!  作者: 戸塚晴樹
4/13

4 デートと百合とぺったんこ

 今日は学園は休み、伊波さんと買い物に行く日だ。伊波さんも楽しみにしていたらしい。

「お待たせ!さぁ早く行こうぜ」

 今日の伊波さんの服装は、グレーのパーカーに黒のフレアスカート、白のスニーカー。デート?だからか、いつもよりも気合いを入れている気がする。

 昨日約束したとおり、行き先は、女性用の下着を中心に販売している有名な衣料品メーカーのお店である。

「そういえばゆう、昨日買った服着てくれてるんだ。似合ってる、可愛いよ」

 なんだか、いつもの女装とは違い、誰かが選んでくれた服ってだけで変な気持ちになった。


 電車で約20分、僕たちは都心に着いた。駅から歩いてすぐのところにそのお店はあるらしい。

 駅から歩いて数分、すぐにお店に着いた。

「とりあえず、ゆうのサイズ測ってもらわないといけないね……(私が測りたいところだけど)すみません店員さん、この子初めてここに来たみたいなんで、サイズ測ってもらってもいいっすか?」

「あ、はい。わかりました、すぐにお測りしますね。では、あちらにどうぞ」

 試着室でしばらく待っていると、店員さんが巻き尺を持って来た。

 店員さんは僕の胸に巻き尺を巻いてサイズを測っている。

「ゆうって、会ったときから思ってたけどやっぱり胸、小さいんだ。私と同じだな」

「放っておいてください。っていうか、なんで伊波さんがここにいるんですか。自分の探すって言ってませんでした?」

 店員さんは、笑いながら立ち上がって、紙に何かを書いている。

「相模様のサイズですと、普通のブラジャーではちょっと無理ですね、スポブラかノンワイヤーブラジャーがよろしいと思います」

「ゆうって、胸、ホントにぺったんこだな。まな板だな。でも、いつかきっと大きくなるよ。ガンバっ」

「伊波さんも同じようなものじゃないですか。僕は伊波さんよりも大きくなってみせますよ」

 そういえば僕、男の子じゃん、大きくならないか……じゃなくて!僕、男の子じゃん、女の子に囲まれてると自分の性別忘れかけるな…

 下着も無事に買えて、今日の用事はこれで終了。


「ねぇ、ゆう。まだまだ時間はあるし、予定通りイ○ン行かない?買いたいものがあるから」

「いいですけど、なにを買うんですか」

「内緒っ!まぁ、すぐにわかると思うけどね」

「へ、変なものじゃないですよね…」

 伊波さんは笑顔で返事した。

「大丈夫、大丈夫。たぶん、変なものじゃないから」


 しばらく歩いているとイ○ンの看板が見えてきた。土曜日だからか車が多い。僕たちは車に注意しつつ駐車場を渡った。

「というわけで、ゆう、ここからは別行動だ。私は買い物してくるから、ゆうはどこかで時間を潰しててくれ」

 そう言うと伊波さんは走ってどこかに行ってしまった。

「本屋さんに行こうか」


 本屋さんに行くと、どこかでみたことがある後ろ姿がガッツポーズをしていた。

「欲しかった雑誌出てるじゃん。よし買おう」

「六原さん、こんなところで何してるんですか」

「私は、学園の近くの本屋さんには置いてない雑誌を買いにきたんです。相模さんこそどうしてここに?」

「伊波さんと買い物をしに……」

「そうですか。その伊波さんはどこに?」

「1人でどこかに行きました」

 そう答えると、六原さんは分厚い雑誌を掴んでレジに行ってしまった。

 六原さんは何の雑誌を買いにきたんだろう。気になる……

 六原が掴んだ雑誌の山を見てみると。

「百合コミック……やっぱり六原さんは百合好きなんですね。伊波さんのことがわかるかもしれないし、僕も買ってみようかな」

 相模ゆう、初めて百合の世界を覗いてみます。


「ゆうー、お待たせ。ん?本買ったんだ。ねぇ、何の本?教えてよ」

「ひ、秘密ですよ……」

「いいじゃん、減るもんじゃないし」

「い、伊波さんだって僕に何を買ったか秘密にしてるじゃないですか。だから、これは見せられません!」

「まぁ、いっか。ゆう、お腹すいたし、昼飯食べに行こうぜ。ほら、早くはや」

 そう言うと、伊波さんは僕の手を掴んで、また走り出した。


 今日のお昼ご飯は、ハンバーガー屋さんで食べます。黄色いMのマークのお店です。

「ゆうは、何を食べるんだ?チーズバーガーね、わかった。すみません、チーズバーガー2つとポテトSください」

「お待たせしました。ご注文の商品です」


 伊波さんが紙の袋を持って歩いてくる。

「持ち帰りにしてもらったから、外で食べようぜ。あ、お手拭き持ってる?持ってないならあげるけど」

 ちょうど持ってなかったのでお手拭きを受け取ってから、伊波さんに質問する。

「外って……どこで食べるんですか?」

「どこって、公園のベンチに決まってるじゃん。この時期は桜がきれいだから、見ながら食べよう」


 公園に着き、ちょうどベンチも空いていたので、2人で座ってチーズバーガーを食べる。伊波さんはポテトも食べる。

「ゆう、ポテトあげるよ。はい、あーんして」

「こんな大勢の人がいる前で、恥ずかしいのでいいです。あと、脚触ってくるの止めてください」

「まあ、いいけど。それよりもゆう、そろそろ敬語やめないか?堅苦しいしさ同級生なんだから、タメ口でいいよ。ほら、気軽にかなちゃんって呼んでいいんだぜ?」

「伊波さん、もう時間も遅いですし帰りましょうよ」

「ゆうが、敬語やめない限り帰らない」

 伊波さんが頬を膨らませている。

「か、かなちゃん、もう時間も遅いし帰ろう。ね?」

 伊波が突然笑顔になって勢いよく立ち上がった。ゆうは思わず後ずさりをしてしまった。

「やっぱり、可愛い……惚れ直したよ」

 僕が驚いているのを見て、伊波さんは続けて言う。

「よし、じゃ帰ろっか。手、繋いで帰ろうぜ」

「は、はい……」


 寮まで手を繋いだ。伊波さんの手は温かかった。


 ちなみに、今日買った百合雑誌は伊波さんがいないときに読みました。女の子同士であんなことするなんて……

 伊波さんも僕と、き、キスとかしたいのかな。



 その頃、六原理恵は……

「相模さんと伊波さんのデート写真こんなにたくさん。あぁ、百合の近くにいる私って幸せだなー。尊い……あの2人、いつかキスとかしそうな勢いだし、楽しみだなー」

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