表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

フェチ

作者: 湖城マコト

 今になって思えば、一目惚れだったと思う。

 僕はいわゆる足フェチというやつで、初めて彼女を目にした時、僕の目はその美しい足に釘付けとなってしまった。

 生活圏が重なっていたから、度々見かけることはあったけど、一度も声はかけれなかった。

 僕は人見知りだし、女性と交際した経験も無い。容姿だって決して優れてはいないし、声をかけたところで、不審者扱いされるのが関の山だ。

 だけど、僕はどうやら自制が効かないタイプの人間らしい。お近づきになるのは不可能だと頭では分かってるけど、諦めることが出来なかった。


 あの足に頬ずりしたい。あの足を舐めまわしたい。あの足で大事な部分を刺激されたい。

 我ながら変態だと思う。だけど、それが僕の願望だった。


 だから、強硬手段に出ることにした。


 僕がやろうとしていることは間違いなく犯罪だ。あの女性もきっと抵抗するだろう。だけど、一度動き出した僕の熱情は止まらない。


 僕は今、あの美しい足を持つ女性の後をつけている。彼女の生活パターンはこの一カ月の間に調べ尽した。襲撃するなら、今日この場所でが一番適している。

 無理やりお持ち帰りするような真似は不本意だけど、僕には他に出来ることは無い。


 僕は気配を消し、何も知らずに歩く彼女に背後から迫った。




「ああ、やっぱり最高だよ」


 念願叶い。僕はその美しい足に思いっきり頬ずりをした。滑らかな白い肌、美しい曲線を描くふくらはぎ。間近で見るとやはり最高だった。女性の足をこれ程近くで見たのは生まれて初めてだ。

 次は全体を舐めまわそう。気持ち良くしてもらうのは、最後のお楽しみにとっておこう。

 

「今夜は長い夜になるよ」






『速報です。マンションの建設現場の敷地内で、若い女性の遺体が発見されました。女性の遺体は両足が付け根から切断されており――』


 程なくして、猟奇的な事件を報じるニュース速報が流れた。




 了

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 主人公の名前は吉良だったりして…w
[一言] 普通のフェチだと思っていたら、 切断するまでいくなんて。 予想外で楽しかったです。ありがとうございます。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ