表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/358

2ー1 Xモデル

  会長の策略に嵌り強制的に生十会に入会することになってしまった結は憂鬱そうに深い溜め息をついてた。


「あはっ、ゆっちってばもう諦めなって」


「……うるさい」


  桜がからかうと結は拗ねたように口を尖らせるとぶつぶつ言いながら机に突っ伏してしまっていた。


「はぁー、音無君はまぁほっといて今日の会議を始めるわよ」


  会長のは結を一目見ると溜め息をつき諦めたかのような目をした後手を叩きながら皆に号令をかけた。そして会長の宣言のもと今日の会議が始まった。


  今日の会議は前々回のイーター出現事件のすぐ後に発生したイーター六体同時発生とその中の一体、桜に過大なダメージを与えた人型イーターが議論の中心となった。


「人型についてはすでに報告書を提出したぞ、今更なにを話すんだ?」


  結は突っ伏したまま頭だけ会長に向けると会長が手に持っているを目線で指し示しながら言った。


「そうね、報告書は読ませてもらったわ、でもね仕事はそれだけで終わりじゃないの、今回得た情報をF•Gの同盟ガーデンに報告しないと言えないんだけどその任をあたし達生十会が受けることに決定したの」


  つまりは自分で手に入れた情報なんだからその情報の伝達含めて自分で最後までやれということだ。


「本来であればこの会議で誰を行かせるのかを決定するのですが今回は私と会長の独断と偏見で決めさせてもらいました」


「え……」


  六花と会長の独断と偏見で決めたときき不安になる一同だったが会長と副会長というトップ二人が決めたことなので文句を言うこともできずただただ自分でないことを祈るだけであった。


「それでは発表します、今回この任についてもらうのはーー」


「もらうのは?」


 室内の音が全て消え去りしーんとした無音の空間が作られるなか皆の視線が六花ただ一人に注がれていた。ごくりと誰かがのどを鳴らす音が聞こえるなか六花がその口を開いた。


 皆が緊張するなか六花が口にした名前は。


「ーー音無結です」


「やったー!!」


  担当が結に決まり思わず喜びの言葉を口にしてしまう中、桜は両手を天に突き上げそこまで嫌だったのか喜びを表しているなか六花は再び口を開いた。


「と」


「え……と?」


  六花のと、という一言に不安になる一同。

  誰かはわからないがまた、ごくりとのどを鳴らす音が聞こえた。


「雨宮桜です」


「うそーー!!」


「よっしゃー!!」


  さっきまでの喜びとは一転一気に絶望したかのような顔になりその場に倒れ込む桜とさっきの桜のように両手を上げて喜ぶ鏡の姿があった。


「と」


「おい、ちょっ!?なんかデジャブなんだがっ!?」


  六花の二度目のと、と言う言葉に嫌な予感がして冷や汗を流す鏡だったが


「土屋鏡です」


「やっぱりかよっ!!」


「……」


  すでに気付いていたのか若干やけくそになっている鏡の姿と妙なフラグを建てないように黙る一同という光景の広がる生十会だった。


「と」


「えっ……」


  想定外の三度目のとの言葉に再び焦りを見せる一同であった。


「……冗談です、以上です」


「ふうーー」


  六花の言葉に安心する結、桜、鏡以外の生十会一同であった。


  とは言え、結はなぜ皆が安心したり絶望したりしているのかが一人わからないでいた。


「なんでみんなそんなに安心してんだ?」


「知らないのか!!」


  結の言葉に驚きを隠せずに大声を出す鏡、他のメンバーも驚愕を表情に表していた。その驚き方は異常ともいえるほどであのクールビューティー陽菜でさえ目をまん丸にして驚いていた。


 そんなみんなのリアクションを流石に予想していなかった結は若干引きつつもその理由を聞くことにした。


「知らないってなんのことだよ」


「良し、なら説明してやる。ここF•Gの同盟ガーデンといえばF•Gマスター夜月賢一の娘がマスターをやってるR•G(ロイヤルガーデン)の事だ」


  R•G、夜月賢一の娘、夜月双花やづきそうかがマスターをやっている男性の入園を禁止する普通校で言う女子校のような所だ。元々幻操術は心の力、精神力が過分に作用する力だ。


  男は肉体、女は精神、個人差はあり女よりも肉体的に優れる男、それに対して男よりも優れた精神力を持つ女とされており。その逆で女で有りながら優れた肉体を持つ者だって当然の如く多数いるが全体の平均で考えるとどうしてもそういった数値が出てしまう。


  物理世界では精神力を戦闘力に変える術が無いため戦いに生きる戦士はどうしても男が大半を占めてしまう。


  しかしこの幻理領域では肉体的力よりも精神力を使って発動する幻操術が戦闘力の全てを支配するといっても過言ではない。


  結果幻操師は大半を女性が占めており高い戦闘能力を持つのも女性が大半を占めている。


  R•Gでは女しかいないために男を嫌うものが多いらしく実力的にも生徒の大半が他のガーデンよりも高い位置にいるため報告に行く男性生徒は精神的に疲労が溜まってしまう嫌な役目らしい。


  報告に行くのが仮に女だとしても男と共にいる女を見下す傾向があるらしく女は女でストレスが溜まるらしい。


「……なるほどな」


  鏡の説明で一気に行く気がなくなった結だったがR•Gマスターの名をききさらに行く気を無くすのであった。


「もう決まったことだから、ほらっ三人とも早く出発しなさい」


「どうぞ、これが文書です。違えることなくR•Gマスターにお渡しください」


  会長がさっさと行けと急かす中、結は六花から報告書をまとめた文書を受け取ると一同は憂鬱そうに重い足を動かしながらR•Gへと向かうことになった。












  今回の報告はただの報告ではなくガーデンから生十会への依頼ということになっている。


  生十会は元々ガーデンから認められた優秀な人材で構成されているためまだまだ幻操師の卵、ガーデンで育つ種、SEED(シード)でありながら依頼を受けることがある。


  R•Gと我が校F•Gは同じ同盟に入っていてトップクラスの戦力を保有する七つのガーデンが同盟を結ぶことによって他の大小あるガーデンに対する牽制にもなっている。


  数々のガーデンが作られた頃、ガーデンは一つの国のようなものになっておりガーデン内でも食事などが必要なため完全にもう一つの世界という認識が広がり始め自国の戦力、及び配下を増やすために多くのガーデン同士の抗争、いや戦争とも言える戦いが頻繁に発生した。


  この時期のことを第一次幻界大戦と呼ばれている。


  この第一次幻界大戦は突如終わってしまいその原因も不明だかその後また同じような第二次幻界大戦が始まってしまった。


  そして第二次幻界大戦を終焉に導いたのが七つのガーデンによる同盟国、セブン&ナイツの初代達だ、その頃はまだR•Gはセブン&ナイツには入るどころか存在すらしていなかったため別のガーデンが入っていたのだがそのガーデンは第二次幻界大戦が終わった後に突然反旗をひるがえし他のガーデンとの戦争を始めた。


  実際にはそれは戦争と言えるようなものではなく六対一という形になっていたため反旗をひるがしたガーデンはなにもすることができず即座に潰されてしまったらしい。


  その後はシックス&ナイツと呼ばれることもあったが賢一の代になってその娘、双花がガーデン、つまりR•Gを作り再びセブン&ナイツと呼ばれる様になった。


  セブン&ナイツが結成した後は小さな小競り合いはあっても大きなものに発展することはなく平和の象徴のようなものにもなっている。












  幻操術を一つの理として自由に使うことができる幻理領域ではなにがあるかわからないため法具を使った電話や配達便などは使わず手紙を信頼の出来る実力者や部下などに依頼し直接渡しに行くのが通例だ。


  結、桜、鏡の三人は電車も自動車もないこの領域を徒歩でR•Gへ向かっていた。


 そもそもマスターの違う幻理領域は土地で繋がっているわけではない。ゲートを使うことによって抜け道のようなものを作ることによって幻理領域と幻理領域の間にある壁を通ることができる。

 幻理領域は広大に広がっているがその面積は無限ではない、同盟ガーデンはそれぞれの土地の端っこにそれぞれ対応したゲートを設置してあり三人はR•Gに続くゲートに向かっていた。


「散々言ったけど正直な話R•Gに行くの今ではちょっぴり楽しみなんだよね」


  最初は嫌だ嫌だと下手したら三人の中で一番行くこと嫌がっていた桜だったが実際今R•Gへ向かう道中では桜が一番明るくなっていた。


「はぁー」


「おいおい、なんで音無がそこまで憂鬱そうにしてんだよ」


  結が初めて生十会室に来たとき剛木に自分が貶されてこれっぽっちも気にしていなかった結は例えR•Gで向こうの幻操師達に罵られても大丈夫だと思っていた鏡はR•Gの話を聞いて一気にテンションを落とし溜め息までついている結を不思議に思っていた。


「いや……なんて言うかあれだ、会いたくない奴がいてな」


「ん?どういうこった、R•Gのこと知らなかったくせに知り合いがいるのか?」


「まあな」


「??」


  結の答えをきいて頭にさらにクエスチョンマークを大量に浮かべている鏡がいる一方、桜はそんな結を怪しげな目で一瞬見ると一瞬どこか悲しそうな顔になった。


「ほらほら、そんなこと話してないで先急ごうよ」


「ちょっ!?」「おいっ!?」


  桜はすぐにいつもの表情に戻ると二人の手を引いて歩くスピードを上げた。


「やっと着いたー」


「まだF•Gのゲート前だけどな」


 数時間歩いた三人は要約F•Gの端っこ、R•Gに続くゲートの前まで来ていた。ゲートは無駄ともいえるほど巨大に作られておりその高さは五十メートルにも及んでいた。


 ゲートの前には門を遮る形で槍を持った二人の幻操師が立っていた。


「む、何者だ」


「F•Gシード中等部二年生十風紀会所属雨宮桜、こちらは同じ音無結、土屋鏡です。依頼によりゲートの通行を許可されたい。」


 結達は立ち止まるとこの中で一番ランクが高い桜を代表にしていたため桜が一歩前に進むとステータスカードを門番に見せながら自分の所属と目的を伝えた。


「む、確かに確認した。どうぞ」


 Aランクというのはそれだけで身分の証明になるが生十会メンバーであるという表記もされているため門番は桜のステータスカードを見て信用できると思ったのかあっさりと通行を許可してくれていた。


 門番が何かの法具を使うと巨大な門が大きな音をたてながら開き始めた。

 門が開くとその中には薄っすらと先の見える水面のようなものが張られていた。


「それじゃ行こっか」


 桜は振り返り結と鏡に言葉を掛けると先頭になってゲートを通った。


 水面のようなゲートを通ると一面に広がったのは今まで通ってきたのと同じ用な平地だった。


「まあF•Gの田舎からR•Gの田舎に入っただけだしな」


 鏡は言葉とは裏腹に残念そうにしながら項垂れていると桜はテクテクとこちら側の門番にさっきと同じ事を話すと早々に通る許可をもらっていた。


 再び歩き出してから数時間結達三人組はやっとR•G本部のある中心部に辿り着いていた。


「わぉ」


「綺麗」


「すげーなおい」


  R•Gに辿り着いて最初に思ったのは感嘆の意とその美しい姿に対する惜しみ無き賞讃だった。


  中央にそびえ立つ白銀の城、そしてその周りに広がる多くの建物。


  それは見事の一言に尽きるほど完成された景色で特に中心の城はまるで絵本の中からそのまま出てきたような王族が住まうかのような立派な風格を持ったものでありその光景を見た三人はいずれも心を奪われてしまっていた。


「まさか俺が風景に感動するなんてな」


「ほんとだな、風景だけでここまで感動するなんて思ってなかったぜ」


「……」


  結は感動してしまったことを悔しく思い、鏡は鏡で感動してしまった自分に驚き、桜に至っては綺麗と一言呟いた後は完全に石化してしまいなにも言うことができずにいた。


「はぁーよし。そろそろ行くか……っておい、桜石化してないで行くぞっ」


「へ?うわー、わかったからっ……ちょっやーめーてー」


  結は石化してる桜の頭を掴むとグラグラと左右に揺さぶって復活させるとR•Gの本部、中心にそびえ立つ城に向かって歩き出した。


「おい結、ちょっと待てよ」


「ん?」


  鏡は桜が復活するのを確認するとすぐに歩き出した結を引き止めると近くある店に入っていった。


  その店には法具屋と書いてある看板が付いていた。


  鏡曰く、この依頼は別にそこまで急ぐ必要はなくのんびりと城の周りでやっている店を見るのもまた通例らしい。


  店内に入るとそこに広がるのはどこを見渡しても法具、法具、法具であり剣の形をした法具もあれば銃の形をしたもの、他にも両手斧や槍、アクセサリーの形をしたものなど様々な法具がずらっと並べられていた。


  鏡が並んである法具を眺めていると一本の剣を掴み丹念に様々角度から眺めていた。


「こりゃナイト&スカイのXモデルだな」


「わかるのか?」


「だってこれキメラウェポンだぜ?」


  鏡が持っているのは剣と銃が一緒になったようなもので握りを含めた下の部分はただのオートマチック型の拳銃の形をしているがその上に握りと並行に刃が付けられていて剣プラス銃のキメラウェポンと呼ばれるものの一種だ。


  複数の生き物を融合させたものをキメラというがそこから取って複数の武器の特徴を合わせた法具のことをキメラウェポンと呼ばれている。


  そしてそのキメラウェポンを主に作っているのがナイト&スカイのXモデルと呼ばれるものだ。


  ナイト&スカイのXモデルには世代というものがありこれは言葉そのままの意味ではなく六百六十六の設計図があるXモデルはその難易度によって分けられておりXモデルと呼ばれる中でもキメラウェポンに分類されているものは全て第一世代と呼ばれている。


  すでに第二世代を作ることも成功しているらしく世に出ているらしいが売られる数があまりにも少なく一種のプレミアまでかかっておりその値段はただの法具とは思えないほどの高額な値段で取り引きされている。


  話は戻るが鏡はキメラウェポンだったからナイト&スカイのXモデルと決め付けたらしいが少ないとはいえ他にもキメラウェポンを作る幻工師もいるしその中でもなかなか有名なところが一つあるそれは


「それ、Xモデルだよ」


  鏡の持つキメラウェポンをXモデルだと教えたのは意外にもむすっとした表情をした桜だった。


「あれ?桜って法具に詳しかったか?」


「桜はXモデルについては詳しいんだよ」


  桜が法具に詳しなんて聞いたことがなかった結に答えたのは鏡だった。


「どういうことだ?」


「桜は桜花刀がメインなんだよ」


  桜花刀、それはさっき話そうとしたXモデル以外に有名なキメラウェポンのことだ。


(桜の武器ってキメラウェポンじゃなくてただのナイフ型法具じゃなかったか?)


  結は人型と戦った時に近くにナイフ型法具が落ちているのを見ておりその後保健室のベットの上でそれを会長が桜に渡しているのを見てただのナイフ型法具だと思っていたがあの時桜は手を引くことによってナイフを手元に引き寄せていた、桜が持っていたのはただのナイフ型法具ではなくナイフの柄に鋼糸が付いているナイフプラス鋼糸のキメラウェポンだったのだ。


  その場面を見ていなかった結がただのナイフ型法具だと思ってしまったのは仕方が無い。


「なるほどなー」


  そのことを鏡から聞いた結は一人納得していた。


  Xモデルは様々な武器を合わせるのに対し桜花刀はシリーズ名にわざわざ刀という文字があるようにその全てに刀や剣などの刀剣類が使われている。


  それもそれにプラスされるのは全て鋼糸であり何かプラス何かという幅広いXモデルに対し刀剣類プラス鋼糸なのが桜花刀でありこの二つは言って見ればライバル関係にあると言ってもいい。


「うぅーXモデルなんて……」


  先程から桜が鏡の持つXモデルを親の仇を見るような目で見ているが桜花刀を使っている桜にとってXモデルは敵のようなものなのだろう。


 感覚的には自分の応援する野球チームとライバル関係になる野球チームを応援する人と敵対まではいかないがつまりそういった感情だ。


「桜が言うなら確実にXモデルだな、値段はまぁ張るが手に馴染むしな」


  桜は桜花刀を使うが故にそのライバル関係のXモデルについてもそれなりに詳しくその言葉を聞いた鏡は剣プラス銃のXモデルだと確信すると嬉しそうに眺め一通り楽しむとそれを持って会計までいった。


「桜、そんなに毛嫌いするなよ」


「ゆっち、これは戦いなんだよ」


「……」


  桜にあまり毛嫌いしないように言う結だったがよくわからない反論をされて黙るしかないのであった。


「男に売るものなんてないのっ、出て行きなさいだ!!」


  店内に突如響く叫び声、発信源を辿るとそこにはさっきまで鏡が持っていたXモデルを奪い取ったかのような体制で持ち顔を真っ赤にし鬼の形相になっているエプロンを着けた少女。おそらくこの店の定員だと思われるその少女とその向かいにいる怒鳴られた本人にしか見えない鏡の元へ駆け寄った。


「おいおいっいくらここの奴らが余所者を毛嫌いしてるからって客に対してその態度はなんなんだよっ!!」


  あまり気が長くない鏡も理不尽に怒鳴られて頭に血が昇ってしまったのか定員の少女に怒鳴りかかっていた。


「男は客じゃないのよっ!!早くこのR•Gから出て行けっ!!」


「このっ!!」


「ストップ!!」


  怒りが頂点に達したのか思わず手を上げそうに……というか思いっきり定員を殴ろうとしている鏡の腕を結が掴んで止めると桜が間に入って無駄に大声で叫んだ。


「桜……うるさい」


「あ……ごめん」


  無駄に大声を出した桜に文句を言いつつその声で正気に戻ったらしい鏡の腕を離すとなんとなくわかっているがこの件の経緯をきいた。


「これを売ってくれって言ったらぶん取られて男に売るもんなんでねーって怒鳴られてよ思わずこうカーとなちまってな」


  鏡は思い出すとまたイライラしてきたのか拳に力が入ると結の目を見るとすぐに力を抜いた。


「……頼むその目はやめてくれ、怖すぎる」


「……落ち着け、わかったな?」


「……はぃ」


  鏡を強制的に落ち着かせた結は定員と話している桜に振り向くと桜からも話を聞いた。


「どうやらあたし達が思っている以上に嫌われてるっぽい」


「はぁー」


  なんとなく気が付いていたがさっきから周りにいる人々からの目もひんやりと冷たいものだしここの住人は本当に余所者が嫌いなんだろう。


「どうしたもんかなー」


「お困りなの?」


  どうしたものかわからなくなった結は鏡にXモデルを諦めるように言ってさっさとこの店を出ようかと思っていると店に一人の少女が入ってきた。


ご意見、ご感想、評価のほうよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ