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ランタン/置き傘の異形/はちみつりんごとティースプーン

『ランタン』

学生の頃の話だ。彼女と二人山に登り、テントの中で一夜を明かした。

「星が見たい」深夜に言われたその一言から、寝ぼけ眼で彼女の言葉を聞き流していた。それでもしつこく誘うので、僕は折れて彼女の言う通りにランタンの火を消す。――明かりのない空は吸い込まれそうなほど近く、彼女は笑っていた。



『置き傘の異形』

傘を忘れることが多いためか、私はいつからか置き傘をするようになった。簡素なビニール傘は使い勝手がよく、物を無くしやすい私には好都合な品だ。だが、おかしなことが最近起きる。明らかに置き傘が増えていた。私は恐れ傘を捨てたが翌日置き傘は元に戻っていた。まるで、親子のように寄り添って。


2013.Mar22



『はちみつりんごとティースプーン』

「おいしいは正義よ」はちみつの妖精はミツバチ達にこう諭します。「おいしいを作るためにはそれに見合った仕事をしなきゃいけないの、そうでなきゃりんごの味は損なわれるし紅茶に入れてもカップごと捨てられてしまうわ」みつばちたちはメモをとり、真剣に言葉を聞いて妖精の講義を受けていました。



お嬢さまのお茶の時間、執事はミルクと砂糖が適量のおいしい紅茶を入れてそばに立っている。今日は料理長ご自慢のはちみつりんごのかわいいタルト。フォークでひときれきりとって、小さなお口に入ったら、お嬢様はおめめを見開きルリ鳥も見惚れる笑顔で「おいしい」と仰った。


2013.Mar23

『はちみつりんごとティースプーン』は同じお題で二種類書かせていただきました。

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