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蒼のコード  作者: 早川 燕
序章 プロローグ
2/2

序ー2 エリオス

お久しぶりです。


田中太郎…じゃなかった早川 燕です。


ほんとうにお久しぶりになりましたが、2話目です。

 

 「ば、ばかな…」

たつ力を失い、木にもたれかかった状態の老人の恐怖に満ちた声がする。

「この人数を…100人を、た、たったの5分で……ありえぬ…どういうことだ!!」

老人は、恐怖のあまり声を上げる。

ちなみに、この時ユウは、ほとんど異能を使っていない。

使ったといえば、相手の弓矢をよける際に『加速』を使った程度だ。

「俺をなめてたからだな…倒したくば、一個師団壊滅させる気で来るんだな。」

そういって、立ち去ろうとする。

「ま、まて、わしを殺さないのか…?」

老人の声に若干の安堵感がうかがえる。

ユウは、その言葉に足を止め、振り返る。

そして、最高の笑顔でこういった。


「ええ、あんたなんか、殺しても意味がないから。」


ユウのその言葉は、老人を激昂させるのには十分すぎた。

老人は、ユウへの恐怖心を一切忘れ、懐から刀をとりだし、奇声をあげ

ユウに飛びかかる。


「なめるなよ、小僧ぅ!!これでもわしは、剣術の師範だったのだ!!

キエエエエエエエエエエ!!!」


一切の無駄がない、きれいな動きの横薙ぎ。

しかし、ユウはそれさえも軽くいなす。


「…(さっきまでのザコとは、違う…だが…)俺、倒すには、全然足りないな。

だが、その無謀さをたたえ、本当の力を見せてやる。」


そういうと、ユウは、突進してくる老人の前に立ち、右腕を前へ突き出す。


「右腕、もらったああああ!!」


老人が、そのまま右腕を切ろうとするが、ユウは『加速』を使用し、よける。

そして、老人の頭をつかむと…


「『紫電』」


二つ目の異能、『紫電』を発動させる。


バチィイイ


紫色の雷光が、老人の体内を駆ける。


「があ゛ぁああ゛あああ!!」


老人の断末魔の叫びを上げる。

ユウが、『紫電』の発動をやめた時すでに、老人は息絶えていた。


「………………」


もう、すでにしゃべらない、屍と化した老人は、その最後の姿まで、苦しみにさいなまれていた

ような、苦悶に満ちた顔をしていた。

だが、ユウはそれにも目もくれず、乱れた騎士服を丁寧に直すと、荷物を持ち直し、

もとの道に戻っていった。

彼の歩いた道は、なにも残らない。まさに死屍累々であった。




 とんだハプニングに見舞われたため、予定より大幅に到着時間が遅れたが、

なんとか、カジュネール帝国につくめどが立ったユウは

途中にある、町で一息つくことにした。


その町の名前は、エリオス。

首都である、カジュリアにもっとも近い町であることから、

それなりに発展した都市である。ちなみに帝国内では、5指に入るほどだ。

この町には、帝都以外では、最大級の軍事基地が存在する。

ユウは、とりあえず、その基地に向かうことにしたのだ。


町を歩いていると、やはり、黒の騎士服は、めずらしく、人々の注目を

集めていた。


「(やっぱり、目立つか…変えてくれば良かったな…)」


遅まきながらもそんなことを考えると、基地の前まで来ていた。

衛兵に話しかけると、すぐに対応される。


「やあ、特殊部隊所属の、ユウ=アルペント、ここの責任者に面会したい。」


「と、特殊部隊の…は、今すぐに!」


衛兵は、すぐに上へ話をつけに行った。

2分ほどで、帰ってくると執務室へ案内される。


「こ、こちらでお待ちになられております。」


案内をする兵が、若干の緊張をはらんでいるのは仕方がないというものだ。


「ん、わかった、サンキューな。」

「は、それでは!」


兵士が、去っていくのを確認すると、ユウはもう一度服装を確認すると、ノックをする。

どうぞ、という声を合図に中へ入る。


「失礼します。」

「あ、なんだ君か。特殊部隊の…ていうからてっきり、ユリアが来たのかと思ったよ。」

「…所長は忙しいからな…たまたま、立ち寄ったし、一応挨拶くらいはな。」

「君から常識的なことを言われるとはね。明日は雪かな?」


とてつもなく失礼なことを言われているが、ユウは気にする様子もない。

もはや、あきらめているようだ。


「そういう失礼なところは、変わらないな、ユージーン。」

「君こそ、アポくらいとりたまえ。」

「はいはい。それでさ、今日はこんな話をしに来たんじゃないんだ。」

「なんだ?まさか、あの盗賊団がなにものかによって壊滅させられた事件のことか?」


まさに、言おうと思っていたことを先に言われてしまった、ユウは

若干、口ごもる。


「な、なんだ、知ってたのか?…ちなみに、あれやったの―――」

「あなたでしょう?…戦場跡でわかりました。」

「…おまえ…なんで、こうもおれの言おうとすることを…!」


もう、報告することがなくなったユウは、ただユージーンをにらみつけることしか

できなかった。


「はい、では宿泊施設は、ここのレストルームがあいている。

そこを使うといい。じゃ、さっさと行け。私はいそがしい。」

「…仕事魔め…まあ、いいや。じゃあ、最後に所長に

ユウは、あと3日でそっちに到着しますって伝えといてくれ。」

「伝書鳥を飛ばすのもただじゃないんだがね…わかったから、さっさと行ってくれ。

君がいては、仕事にならない。」

「はいはい、わかりましたよ。じゃあ、今日一日レストルームは使わせてもらうからな。じゃあ。」

「はい。」


そして、ユウは20と書かれたレストルームへ向かっていった。



それでは、次回更新は未定で。


プロットから大幅にそれましたが、まったくののーぷろぶれむなのです。

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