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坂の上のりんご  作者: さくら れいな
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受験

 私は自分をかなりの馬鹿だと思っていたが、周りの大人たちに言わせるとやればできる子なのにやる気がないらしい。

 家庭教師も来るようになって1年が過ぎ、一から勉強を教わり、ようやく公立も私立も偏差値の低いところなら受かるだろうと言われるようになった。

 そんなある日、母から

「玲奈、高校は地元じゃなくても良いよ。離れた所で地元の子が行かないような高校でもいいんだよ?」

と言われたが、絶対に地元の高校しか受けないと決めていた。

 小学校6年間、中学3年間の合計9年もいじめと戦ったのだ。

 残りの3年、たった3年をいじめっ子がいるからという理由で逃げることが、どうしても出来なかった。

 いじめたい奴はいじめればいい、いじめにはもう慣れた。

 ただ、ここで逃げたくない。

 逃げるのは簡単だが、それは負けを認めることになるようで、私は何一つ悪いこともしていないのに、なぜ逃げなければならいのか。

 ここで逃げることを覚えたら、小学校から見てきた教師たちのように大人になっても逃げるようになるのだろう。

 そんな大人にはなりたくない。

 辛いだろうし、もっと酷いいじめに合うのかも知れない。

 でもたかが3年、9年間ガマンした私にはたいしたことはない。

 そう考え、地元のちゃんとナントカ高等学校と付く女子高に通うことになった。


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