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2/4

え?二夜連続ですか?

前回のあらすじ:

伽を下命されたんですが、どうすればいい??

て、すっごく眠いので少しだけ横にならせて…

『んー』


『あれ?ここは?寝過ごした?』

覚醒すると旦那様の部屋のベッド(・・・・・・・・・・)で一人寝てました。


『わ、わー』


――コンコン――


「え、は、はい」

「お、起きたか、朝食はここに運ばせるよう言ったから、まだしばらくは寝てていいぞ。

あと、今日のお前は伽の翌日ということで仕事は休みになる。

どうも私が昨日は寝てしまったようだ。申し訳ないが今晩もう一回来てくれ」

「え、えーっと」


――コンコン――


「お食事お持ちしました」

「はいれ」


その後、ベッドの上で食事(だって服着てなかったし(ネグリジェだけ))という罰当たりな贅沢しかもメニューがすごいをして自室に戻り、ぼーーーーっとして過ごしてました。

ネグリジェって明るいとこで見るとなんていうか、その……誘ってるっぽいよね


夜になり、今回は日をまたぐ随分前に旦那様の部屋のドアの前に。


――コンコン――


さすがに2回目になるとあまり緊張しないというか、一回来てるだけに覚悟が決まってるというか…


「旦那様?」

「入れ。よく来たな」


部屋に入ってベッドを見ると旦那様が座っています。

で、なんとなく距離を開けて隣に座ったあとに訊いてみます。


「あ、あのー……」

「ん?どうした?」

「旦那様は、、わ、私のことが気になってるというか…

す、好きだったったりとか…してたりなんか、したりしてます……か?」

「気になってるぞ。可愛くて手近に置きたいと思っているが

・・・妻にでもならないか?」


ストレートに『気になってる』って言われるのもあれだけど、

え、ちょっと待って、それプロポーズっていうやつなんじゃ……


「な、そんな分不相応な。

・・・とりあえず伽って何をすれば…」

「まずはベッドに入って、抱きしめてもらえるか?」

「はい…」


うわー、ベッドメイクは専門のメイドがやってるので知らなかったけど、ふわふわー。

今日の朝寝てたけど。今朝は緊張しすぎてベッドの感触とか判らなかったし。

て、現実逃避してる場合じゃない。


抱きしめるのもそうだけど、ベッドに入るのもなんかこれから事に及びます的な感じで

・・・は、恥ずかしい


「こんな感じですか?」

「うむ、ちょっと私も抱きしめるぞ」

「ぁ」

「そう、この感じだ。昨日の朝の女神さまがずっと頭から離れなかったんだ。

しばらくこうしててくれ」

「・・・はい」


私より全然年上なのに…

『お母さんとか恋しかったりしたのかな?』


なんか色々考えてここに来たのが馬鹿らしくなってきました…

ああっ、恋愛(ロマンス)小説の影響がー



胸を見つけて?満足したのか、旦那様、寝てしまいました。

なんか寝てもぎゅっとして放してくれないので、私も今日はここでお休みみたいです。

そんなことを考えてたら私も少し眠く……

『んー、あれ?ここは?って昨日と同じになってるー』

覚醒するとまた(・・)旦那様の部屋のベッドで一人寝てました。


「わ、わー」


――コンコン――


「え、はひ」

「起きたな。昨夜は、その……ご苦労だった。

言うまでもないが、お前は今日も伽休みだ。

朝食もここに運ばせるよう言ったから、しばらく寝てていいぞ」


次回があったら、枕だけじゃなくて、朝着替える用の服も一緒に持ってこよう、うん。

その後豪勢な朝食を食べて部屋に戻りました。


私、何もしてないのに2日もお休み貰って、豪勢な朝ごはん食べて。

これって、俗にいう『遣らずぶったくり(ヤらずぼったくり?)』ってやつなんじゃ……

まさか2日続けて豪勢な朝食になるなんて……、さすがに明日から質素だろうなぁ。質素だよね?


と、その前に他のメイドさんたちと顔合わせ辛いなぁ…

淡白とか言ってたのに、いきなり2夜連続とか、私なら

『どんな凄い技を』、『私にも教えて』って思いそうだもの。


※※※


「旦那様、さすがに爵位無いもの、しかもメイドを正規の妻にするのはダメでございます」

「絶対になんともならんか」

「なりません。

私がどうこうではなく、周りが許さず、当家への風当たり的にも…」

「そうか、ならば仕方ないか、爵位ある適当な令嬢を嫁とするか……

ウチだとどの辺の家と格が合うか挙げておいてくれ。一応隠し子がいるかもしれないので独り身の家も印をつけて名前と概略だけは載せてくれ。


・・・ただ、お前が私に反対したということはよく(・・)憶えておくぞ」

「おわかりいただき、ありがとうございます。すぐ用意します」

「あと、この間も言ったが、この1年購入している資材の値段がかなり値上がっているようだが、購入先を変えたほうがいいのではないか」

「市場全体の相場が上がっているようなのでおそらく変えてもあまり変化ないと思います」

「ならば変えて様子を見よう」

「これまでの付き合いもありますし、市場動向を確認しますのでこの話はまた次回でよろしいですか?」


先代からの家令で前から業者と癒着しているのを私が知らないと思って舐めた態度をとっているようだ。

少し図に乗ってるとは思っていたが、そろそろ見逃せなくなってきたな…

一度誰が雇い主かキッチリ教えておいた方が良さそうだ。


※※※


今日は家令が渡してきた縁を結べそうな相手の候補の屋敷に内密で来ている。

この貴族(デスヨネー公)は前から趣味で交流があったところなので頼みごとがしやすい。


「ではそちら(・・・)のお嬢様との縁談の件、よろしくお願いいたします。支度金は先ほどの額で」

「あい判った。たぶん2か月はかからないと思うが、ウチの名に恥ずかしくないよう仕上げさせてもらおう。

で、こちらからも頼みごとがあるのだが…」

「仰ってください。お義父様」

「気が早いな。ウチの家令の息子がいい歳なのだが働き先が見つかっていなくてな、できればどこかに紹介などしてもらえないか?」

「もし良ければウチの屋敷で働いて貰ってもいいですか?

ついでと行っては何ですが資材の購入業者への紹介もお願いします」

「ほぉ?ということは、そちらの今の家令がやらかしてるのか?」

「監督不行き届きでお恥ずかしい限りです。

さすがに今すぐというわけには行きませんので嫁入りと同じタイミングで来てもらうということでいいですか?」

「承知した。家令職で行くとなれば喜んでもらえるだろう。

まったく、家令に責付(せっつ)かれていたから助かった。これからもよろしく頼む」

「こちらこそ」

ごめんなさい。前後編のはずがいきなり変更になってしまいました。


そしてきっと次話こそ

『え?!毎夜、伽にくるんですか?て、ゆっくりできる最後の夜って……』

になるんじゃないかと・・・



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