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第十八話 緊急クエスト④


 俺は街の南に向けて、走った。


 街を出てから、百数キロ先に奴らはいた。

 

 街からここまで、百数キロしか離れていない。

 俺がこいつらを足止めしないといけない。


 ゴブリン、オーク、トロール、スライム、コボルト、スケルトン、ゾンビ、マミー、ゴースト、グール、ワイト、レイス、オーガ、ガーゴイル、アラクネ、キラービー、コカトリス、ケルベロス、レッドドラゴン、バジリスク、ワーム、エント、ドライアド、ゴーレム、リビングアーマー、デュラハン、ヴァンパイア、グレムリン、サキュバス、フェアリー、レプラコーン、リザードマン、マーメイド、メデューサ、ハーピー、セイレーン…………。


 この際、ドラゴンだろうがゴブリンだろうが関係ない。


 問題はこの数だ。


 凡そ、十万を超える魔物の軍勢。

 それを率いるのは魔王。


 組織として動く、この魔物の軍勢は恐ろしく強いだろう。


「ここが俺の死に場所だな」


 俺は静かに決意し、鎧を纏った。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

《魔鎧ペルセポネ》

品質:伝説級

備考:あらゆる魔法攻撃の威力を十分の一に抑える。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


 俺がいつも身に纏っている、漆黒の鎧だ。


 これでまあ、ウィッチ系の遠距離攻撃は無視して大丈夫だろう。


「聖剣エクスカリバー」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

《聖剣エクスカリバー》

品質:伝説級

備考:【斬撃強化】斬撃を強化する。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


 そして、いつものように相棒を呼び出し、握る。


「ーーーー久しぶりに全力で振るうぞ。耐えてくれよ」


 自分へ言い聞かせるように、エクスカリバーに語りかける。

 心なしか、刀身がきらりと光った気がした。


「聖剣一刀流 奥義」


 俺は構えを取った。

 身体を後ろに捻る。

 全身の力を乗せられるように。

 

 魔物の軍勢が迫ってくる。


 だが、俺はまだ力を溜める。


 確実に、最大の威力を出すために。


 そしてとうとう、魔物の軍勢が俺の前まで来た。


 その時、俺は剣を振るう。


 この剣は単なるーーーー。


「《一閃いっせん》!」


 ーーーー全力の横薙ぎだ。


 俺の前方にいる魔物達、その数凡そ、数千を一撃で葬った。

 たかが数千。されど、数千だ。


 魔物達は目の前の光景を信じられないようで、行進を止めた。


 できればこのまま帰ってくれると助かるんだがーーーー。


「何ヲシテイルノダ! 進メ! 蹂躙スルノダ! 奴ハタッタ一人、何ヲ恐レル事ガアル!」


 魔王の一喝で魔物達の空気が変わった。

 俺を見て、確かにこいつは一人だけだと気づいたらしい。


 行進を再開する。


 凄まじい光と音がその場を支配した。


「さあ、始めようか」


 俺は剣を握り直して、魔物の軍勢に向かっていった。


ここまで読んでいただきありがとうございます。

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