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第十二話 ゴブリン討伐クエスト③

 ソフィアに付与をかけ、俺の準備も終わり、さあ行くぞ。と思ったら、ソフィアがえへへ、と笑っていた。


「な、ななな、なんでもありません!」


 何も聞いてないのに、顔を真っ赤にして否定してきた。


「ま、まあ。準備ができてるならいい」

「は、はいぃ……」


 可愛いんだが、これから戦闘だから和ませるのは勘弁して欲しいな。


「さて。じゃあ、行こうか」


 俺が声をかけると、ソフィアの雰囲気が変わった。

 気持ちの切り替えができている。







 俺は聖剣エクスカリバーを握る。

 ソルディアでも良かったのだが、ホブゴブリンの筋肉は硬いから、エクスカリバーの方が都合が良かった。


 まず俺が飛び出す。


 洞窟の扉を蹴り飛ばし、部屋に入っていった。


 やはりゴブリンウィッチがいた。

 その左右にホブゴブリンが二匹。

 前に四匹のゴブリン。

 

 四匹のゴブリンが俺を襲ってくる。

 だが、俺はそれを無視する。


「ーーーーお前らの敵は俺じゃないぞ」


 ゴブリンに言葉がわかると思えないが、忠告はしてやった。


「《聖火の杖》ッ!」


 シュッ!

 ジュゥ〜ッ!


 俺のすぐ後ろから、一本の杖がゴブリンの腹を貫いた。

 その杖は炎に包まれていた。

 炎はゴブリンを腹の中から焼く。

 痛みと炎の威力で、そのゴブリンは絶命した。


「お前達の相手は私です」


 俺の後ろにはソフィアがいる。

 ゴブリン達が、すぐに標的を俺からソフィアに移した。

 まあ、コイツらからしたら、ソフィアは“最高おとしろいおもちゃ”に思えたのだろう。


「来なさい」


 ソフィアの声から怒りを感じる。

 まあ、ゴブリンから身体を狙われるのは屈辱だろう。




 左のホブゴブリンが巨大な棍棒を振り上げた。

 右のホブゴブリンが近場の大岩を抱える。

 ゴブリンウィッチが魔法を構えた。


 俺はそれでも走った。

 なぜなら、問題がないからだ。


「グゴォ!」


 ホブゴブリンが棍棒を振り下ろしてくる。


 が。


「聖剣一刀流 《瞬光》!」


 “斬撃強化”されたエクスカリバーがホブゴブリンの棍棒ごと両断した。


 残り、二匹。


「グゴゴ!」

「グゥゴォ!」


 俺が剣を振り下ろした隙を見て、ゴブリンウィッチが命令した。

 ホブゴブリンに岩を投げろ、と。


 かなりデカイ岩が投擲される。

 二メートルくらいか。

 だが避ける気にはいかない。


 後ろにはソフィアがいる。

 このままでは巻き込まれてしまう。


「むぅ!」


 剣が下に行くスピードを利用して、身体を無理矢理一回転させた。

 その勢いで岩を両断ーーーー


「《グゴォ》!」


 ーーーー炎の球が俺に迫る。


 ファイアボールだ。

 これは、避けられない。





 ドガァァァァンーーーーッ!!!





 ファイアボールは俺に直撃した。


「御主人様!?」

「グゴゴ!」

「グゴ!」


 ソフィアは驚愕し、ゴブリン共は笑う。


 すでにソフィアはゴブリン達を倒していた。

 これで残りはゴブリンウィッチとホブゴブリンのみ。


 かなりの威力だ。

 もし生きていても、戦える傷ではない。


 だが、次の瞬間にソフィアは冷静になった。

 なぜならーーーー。


「グゥゴォ!」

「グゴー!」


 ゴブリンウィッチとホブゴブリンがソフィアに迫る。

 涎を垂らし、ソフィアを獲物としか見ていない。


 “殺された分はこの女で増やそう”


 ゴブリン達はそう思っている。


 ソフィアは匂いでわかった。


 ゴブリン達の考えが? 

 いや、違う。



「グゴ!」


 ゴブリン達がソフィアに触れそうになった時ーーーー







()()()()()()()()()()()?」








 御主人様が現れた。


 身体中がボロボロで、皮膚は焼き焦げている御主人様が。


 その手にはエクスカリバーが握られ、強い闘志を瞳に秘めている。


「聖剣一刀流 居合 瞬閃しゅんせん!」


 俺は居合のように剣を溜め、一気に斬った。

 斬撃は強化され、さらに威力も増す。


 ゴブリンウィッチとホブゴブリンは一太刀で両断された。


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