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物語の始まり

本日2本目、頭痛い……

あの男めちゃくちゃ適当に落としやがって。まあ死ななきゃいいか、とりあえず。世界を救うって事なので、わりと時間もかかりそうだし、特に焦る必要はないと判断した俺は


「とりあえず周りでも散策してみるかぁ〜…」


そんな独り言を言いつつ森の中をぶらぶらしていた。すると


(ガサガサガサ)


「ん?なんか物音が…」


(ガサガサガサ)


なんだこの音、明らかに生き物の気配がする。俺は少し気になり、チラッと音のするほうを見てみた。そしたらその瞬間!? なんて展開は起こらず、何も見当たらなかった。


「おかしいなぁ〜」


少し、というか相当気になったが、特に攻撃してきたりとかそういうことは無さそうなのでとりあえず先に進むことにした。まあ先っていってもどこが出口とかよく分かってないんだけども…


(ガサガサガサ)


やっぱり音がする。とりあえず人か動物かを確かめたかったので、俺は声をかけてみることにした。


「おーい、そこに誰かいるのか〜? 人なら返事してくれ〜 」

「……」


反応なし…か。言語はあの男が問題ないって言ってたしなぁ。現に元の言葉とは全然違う言葉喋ってるし。ってことは人じゃないってことか。見たところこんな森がある時点で相当田舎なはずだし、見慣れない人に興味持っちゃったタイプの動物だろう。


そんな風に判断した俺は、先を急ぐことにした。この世界の常識や、戦い、その他諸々知らなければならな無いことは沢山ある。その為には必要以上に焦る必要はないと言っても、早くこの森を抜け出す必要があった。そんな時、ふいに


(トントン)


肩のあたりを叩かれた感触があった。ハッと驚いて振り向くと、そこには1人の少女がいた。なるほど、ようやく合点がいった。さっきからガサガサガサと音を立ててたのはこの子か。でも人なのにどうしてさっきの呼びかけに答えなかったのだろう。不思議に思った俺は聞いてみることにした。


「君、さっきから俺のこと尾けてた子でしょ?どうしてさっき返事しなかったの?」


俺なりに最大限子供に対して優しく聞いてみたが、少女はムスッとした顔でこう答えた。


「子供扱いしないで。同じくらいの身長のくせに。」

「いやそれはないってさすがに。俺はもう18さ… 」


ん?なにかがおかしい。俺とこの子ほとんど目線が変わらないんだが…


「あんた何言ってるのよ。どう見ても7、8歳って感じの見た目じゃない。」


馬鹿の俺でもさすがにわかる。これはあれだ、あの男のミスだ。俺は前世と同じ年齢での転生を頼んだのに恐らくこの体は幼い子供だ。あんなクソ真面目な応対しておいてあいつミスするタイプなのかよ…


内心がっかりしながら俺は話を続けることにした。


「ところで君はどうしてここに?」

「私が聞きたいわよ。今までここに人族が入ってきたことなんて無かったのに。」


ほほー。前世での人は人族と呼ばれているのか。…ってことは人以外にもこういう人型で言葉を喋る種族がいるってことか。


「ま、色々あって落ちてきちゃったんだ。ちなみに君は何族なの?」

「… 答える気なんてないって事ね。まあ弱っちい感じだし別に良いけど。私は妖精族よ。まあずっと前の戦争で絶滅しちゃって、私が最後の妖精族なんだけどね…」


ふーん。妖精族か。前世の童話にも妖精ってのは出てきたが、もっと小さくて羽虫みたいな見た目だったのに。この世界では全然違うのか。


「妖精族か。ふーん。」

「あんた、驚かないの? 」

「別に、妖精なんだ。へー。くらいの感じ。」

「そ… そう… それはそれでなんかショックだわ。それであなたは結局何しに来たの?」

「いや、ほんとに事故で落ちてきちゃったんだ。だから今はこの森から出ようとしてる所なんだけど…」

「この森は私の案内なしでは絶対出られないわよ。本当は入っても来られないはずなんだけどね… まあいいわ。出口まで連れて行ってあげてもいいわよ。」

「ほんとに!? 連れて行ってくださいお願いします!」

「何よそのテンション… 分かったわ。付いてきなさい。」



歩きならがら彼女といろんな話をした。まあ主に彼女の自分語りだったけど。ただこの世界についての情報も色々と聞くことが出来た。この世界にはとても多くの種族が暮らしていて、大きく分けると魔族と人族に別れるということ。ちなみに妖精族はもちろん魔族だ。人族以外の人型の生き物を魔族と言うらしい。そしてこの世界は大きく分けて五つの大陸に別れている。一つは、今俺がいる西大陸、まあ後は大体わかると思うが、東、北、南と大陸があり、最後に中央大陸という最も大きな大陸があるらしい。魔族、人族と別れて住んでいるわけではなく、現在は二つの種族が共に共存しているようだ。そんな話を聞いている時、俺はあることに気がつき、質問することにした。


「そういや、お前なんて名前なんだ?」

「レーシーよ。そういえばあなたの名前も聞いて無かったわね。」

「俺は… 」


しまった。この世界での名前が分からない。しょうがない。とりあえず前の世界での名前を名乗ることにしよう。


「俺の名前はアルフレッド・サミュエル。サムとでも読んでくれ。」

「長い名前ね。まあサムって呼べば関係ないけど。そろそろ出口だけど、他に聞きたいことある?」


あ、そういえばさっき戦争でなんとかとか言ってたな。世界を救う鍵になるかもしれない。そう思い、聞いてみることにした。


「さっき言ってた戦争って何のことなんだ?」

「ああ… 戦争ね…」


さっきまで明るかったレーシーの顔が突然暗くなった。


「嫌だったら話さなくてもいいけど…」

「いや、別にそんな気を遣わなくていいわよ。戦争ってのはね、人族と魔族の戦争のことよ。話すと長くなるけど、いい? 」

「うん。全然いいよ。」


レーシーの話を要約するとこうだ。


元々、人族と魔族は仲が悪かった。その為、領土争いを兼ねた戦争が多発していた。その戦争は過去に何度も起きていたがら、現在は文化の発展もあって、平和を取り戻し人と魔族の共存が目指される世の中になった というわけだ。なんか途中で英雄何とかだの魔王なんちゃらだのが出てきたがその辺は省略。そして、その平和な世界になる過程の戦争で、レーシー達妖精族はほぼ絶滅に追い込まれ、今やレーシー1人になってしまったそうだ。


「へー。そういえば、この森にはほかの種族は出入り出来ないとか言ってたけどそれはなんで?」

「ああ、そのことね。この森は外からは全く見えないの。妖精族の秘奥義の結界を使っているのよ。」


ケッカイ?なんだその言葉。初めての響きだ。


「ケッカイってなんだ?」

「え、あなたもしかして魔法知らないの?」


マホウ?そういえば前世のおとぎ話で見たことがある。謎の力で火を出したり、水を出したりするやつだ。


「この世界は、魔法があるのか?」

「あるわよ。というか魔法がなきゃ何も出来ないわ。」

「あのー、非常に申し上げにくいのですが~…」

「… もしかして、魔法を教えろとか言うんじゃ無いでしょうね。」

「お願いします! 教えて下さい!」

「わかった、わかったわよ。ここ出るの遅くなるけど大丈夫なの? そういえば親御さんは?」

「大丈夫だから! 早く魔法を教えて! 」


俺はワクワクしていた。あの、おとぎ話でしか見たことがない魔法が使えるかも知れない。そう思うだけで興奮が収まらなかった。


次の日から、レーシーとの魔法の特訓が始まった。


2人目のキャラ 妖精のレーシーです

調べれば出てくると思いますが、この名前、状況にピッタリで思わずそのまま付けちゃいました笑

あ、他作品のパクリとかじゃなくて神話とかそういうとこから取ってきました。まあ神話からもパクリっちゃパクリなんですけどね笑

主人公の過去についてはもう少し後になります。色々と混乱するかもしれませんが今後ともよろしくお願いします。

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