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第1章 落ちた果実



> この世には、因果が存在する。

善は福を呼び、悪は罰を招く。

けれど、それを決めるのは神ではなく――人の心そのものだ。


夜の帳が降りる山あいの村。

一人の少女が、崩れかけた祠の前に立っていた。


名前はリナ。

十四の歳にして、誰よりも真っ直ぐな瞳を持つ少女。

彼女はいつも人のために祈り、困る人がいれば迷わず手を伸ばした。

村人たちはそんな彼女を“正義の子”と呼んだ。


だがその夜――

リナの祈りは、思いもよらぬものを呼び寄せた。


闇に沈んだ祠の奥から、ぽとり、と音がした。

小さな果実が地に転がる。

月明かりを反射するその実は、血のように赤く、脈打つように揺れていた。


「……果実?」


リナはそっと手を伸ばした。

その瞬間、空気が変わった。

森が息を止め、風が泣いた。

そして彼女の掌の中で、果実は――まるで心臓のように鼓動を打った。


それが、《因果の実》との最初の出会いだった。


その夜を境に、リナの正義はゆっくりと形を変えていく。

因果の森が、彼女の“心”を選んだからだ。



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