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小鳥遊 空は誘いたい

5話目です!

読んでください!!

「おっそいじゃないの!!30分も待ったわよ!」

「す、すまん…」


 柊は図書館だからか、遅れて来た俺に小声で怒る。だってしょうがないじゃないか!、と俺の心の中のえなりかずきは全力で叫んでいたが、俺はそれをグッと抑える。


「遅れそうなら連絡!報連相は基本でしょ?」

「いや、だって連絡先とか知らないし、先生に呼ばれた時にはもうお前教室にいなかったしさ。」

「あ、確かに小鳥遊くんわたしの連絡先知らないわね。小鳥遊くんクラスLIMEにも入っていないし…。」


 柊は申し訳なさそうにそう言った。

 てか、クラスLIMEってなんだよ。俺しっかりハブられてるのかよ。ちょっと泣きそう。てか、泣いていい?


「う〜ん、今後も連絡先知らないままってのも面倒くさいし、小鳥遊くんLIME交換しよ?スマホは持ってるんでしょ?」

「こ、交換だと…!?」


 俺は、柊の予想外の言葉に驚いてしまう。

 連絡先の交換など、ぶっちゃけ都市伝説だと思っていた。まさか、俺のスマホのLIMEに家族以外が登録される日が来るとは…これもうリア充の仲間入りなのでは?


「なに驚いてんのよ。キモいわね。ほら早く出しなさい!」

「キモいはちょっと傷つくからやめてぇ〜…。」


 俺はそう言いながら、友達登録のQRコードの画面を柊に見せる。すると、柊は慣れた手付きでスマホを操作し、俺のことを友達登録した。自分のスマホの画面を確認すると、そこには新しい友達として柊が登録されており、アカウント名は『ましましましろん』となっていた。

 なんだよましましましろんって。可愛いなおい。


「よし、これで大丈夫ね!さて、連絡先も交換したところで、本題に入りましょうか。」


 そういえば忘れてた。今回図書館に呼ばれた理由は分からないが、少なくとも連絡先の交換でないことは確かだ。というか、俺も俺で柊に伝えなければいけない超絶高難易度イベントがあるのだが、それは置いておいて一先ず柊の話を聞こう。ちなみに、決して逃げてる訳ではない。逃げてないからね?


「で、本題ってなんなんだ?もしオタバレのことなら安心して良いぞ。なんたって、俺にはそういった噂を流す友達が居ないからな!」

「なんて悲しい宣言なのよ…って、本題っていうのはそれじゃないわ。小鳥遊くん、わたしとオタ友達になってくれないかしら!」

「オタ友達!?」


 柊の意外すぎる言葉に、俺は取り乱して大きい声をあげてしまう。すると、遠くの受付の方からコホンコホンと咳き込む声が聞こえた。ごめんね、ぼっちのくせにうるさくてごめんね。


「そう、オタ友達よ。小鳥遊くんも知っての通り、わたしの友達ってみんな可愛いじゃない?おしゃれじゃない?要は、このオタク趣味を共有することは絶対に無理なのよ。そこで、小鳥遊くんが必要ってわけ!」

「なるほど。俺は体の良い話し相手ってわけか。」

「そういうこと!」


 柊は正解!という感じでニコッと笑う。


「そうかそうか、なるほどな。なら、ちょうど良いな。」

「ちょうど良い?」

 

 俺の言葉に、柊は少し不安そうに首を傾げた。

 そう、本当にちょうど良いのだ。これで白戸先生からの激ムズミッションをクリアできる。


「柊、お前俺と一緒に文学部入れよ。」

「文学部!?」

「そうだ文学部だ。」


 すると、柊は俺の言葉に待って待ってと手でジェスチャーをする。


「小鳥遊くんあなた分かってる?わたしはオタバレしたくないのよ?その状況であなたと一緒に文学部に入るのは、オタクだってことを周りにバラすようなものじゃない!」

「まあ、普通はそう思うよな。だが、お前に限って言えばそうはならない。」

「わたしなら?」

「そうだお前ならだ。柊、お前は恐らく、プライベートを確保するために部活動を避けているんだろ?なら、文学部はハリボテとしてはちょうど良いんだよ。友達には入った言い訳として、『基本部活に出なくても良くて楽だから入ったのよ〜』とか言っとけばなんとかなるからな。」

「た、確かに…」


 柊は俺の言葉に納得したようにそう呟いた。

 よし、こうなったならもう一押しだ。


「さらに!文学部は部員が今のところ俺だけだからな。部室もあるし、オタクトークをしたいならうってつけの場所なんだ。」

「なるほど…なるほどね!小鳥遊くんって実は頭良いのね!」

「そうだろそうだろ。実はってのは余計だけどそうだろう。」


 俺はそういうと、柊に再度確認を取る。


「てなわけで、文学部に入ってくれるか?柊」

「…分かった!小鳥遊くんの言う通り、入るわ!文学部!」


 柊は俺の言葉に、力強くそう返事した。

 現在の部員数、俺を含めて2人。少数ながら、文学部始動である。

ありがとうございました!

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