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スヤサキ君って実は…  作者: みえないちから
《第二章 陽太、水着に興奮する》
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《第十一話 アヤシクナイ。オレ、ケンゼン》

「お…おまたせ〜ど、どうかな?」

シャッとカーテンが開いた。そこにはハッと目を引く美人が立っていた。

日向の水着姿だ。スヤサキの女装とはまた違う美しさがある。


眩しい。眩しすぎるボディだ。たわわに実った果実が黄緑色の水着に包まれている。その果実は零れ落ちそうなほどの大きさだ。

お腹は少し肉ついているが、俺はこっちのほうも良いと思う。

腰にはパレオという巻き付けて履くスカートが巻いてあった。

そして何より目を引いたのはお尻のデカさだ。程よい大きさをしている。

日向は俺が出会った中で一番良い尻をしているかもしれない。


「良い…すごく似合ってるよ…」

俺は素直に感想を漏らした。

「え?そ、そう…あはは、あ、ありがとう。アンタに褒めてもらえるなんて…なんだか照れくさいけど、嬉しいわ」

顔を赤らめて喜ぶ日向は少し瞳が潤んでいた。

「あの…ちょっと後ろも見せてもらえないか?」

俺は後ろからもお尻が見たくて思わずそう言った。


「え!?なに?別に良いけど」

日向はクルッと回って背中を見せた。パレオがひらりとなびいて、日向のお尻はプリンをスプーンで叩いたようにブルンと揺れた。

オー、エクセレント!ディスイズ・ザ・ベスト・バット!


「ね…ねぇ?後ろ姿はどう?決まってる?」

「あ…ああ、これは世に出しては危ないものかもしれない…」

「ええ!?何よそれ、訳わかんない。それってどーいう意味よ?ってアンタ!また鼻血出してるの‼️?」


俺の返答を聞いて、クスッと笑いながら日向は振り向き驚いた。

俺はまた鼻血を出していた。今日は本当に鼻の血管が切れやすい日だ。

それだけ良いものを見られているということか。


「世に出してはいけないというのはだな…俺みたいに鼻血を出して倒れる人が出るかもしれないからだ」

「もう!そんな事言いから早く鼻血拭きなさいよ」

「うん、わかった」

俺は鼻血を日向にもらったハンカチで拭いた。


「どう?鼻血止まった?」

俺が鼻血を止めていた間、日向は水着から着てきた服に着替え直していた。

もう少し眺めていたかった。

「ああ、なんとかな」

「で?何いやらしいこと考えてたの?」

「ナニモカンガエテナイヨ」

俺は日向から視線をそらした。なんなら口笛も拭いた。ヒュ~ヒュ~。


「う〜ん、怪しいわね〜」

「アヤシクナイ。オレ、ケンゼン」

「まぁ、そういうことにしといてあげる。それよりこの水着はどう?ヨゾラは着てくれそう?」

「そうだな。スヤサキは女装好き何だから喜んで着てくれそうな予感がするなぁ。露出も普通だしパレオはいい線いってるかも」

「でしょ?アタシもヨゾラなら、うまく丸め込めば絶対着てくれると思うのよね。水着のサイズもワンランクダウンさせときましょうか」

丸め込めばってあんた…スヤサキを騙そうとしてるの?


何やら良からぬことを考えている様子の日向。ここは俺がスヤサキを守ってやらないとな。俺はルーナのマネージャーなのだから。

「その案、却下だ」

「ええ!?どうしてよ?」

「言ったろ?激しい露出はNGだって、水着のサイズを下げるなんてまずいよ。スヤサキに怒られる」

「アタシとしてはヨゾラの肌面積の多さに注目してほしいんじゃないの。水着の可愛さを見てもらいたいのよ。だから、露出が激しめの水着でもデザインに目が行けばいいだけの話なのよね」

なんだか、すごく水着職人としてのこだわりを感じる発言だ。

「確かに水着のコンテストなんだから水着が主役。モデルは動くマネキンということか?」

「そこまでは言ってないわよ。モデルさんもちゃんと大事なんだから。どんな水着でも似合う人なんていないわ。モデルさんに合った水着を選ぶのもファッション科の腕の見せ所なのよ。絶対小さめのサイズのほうがヨゾラに似合うわ」

日向は熱い視線で言った。

「よし、わかった。このパレオは俺からも勧めてみよう。ついでにつばの広い麦わら帽子も加えて進めておくよ」

日向の熱い持論に感銘を受け、俺は日向の案を承諾した。ついでに自分の意見も述べた。

「あら、それ良いわね。あなたセンスあるじゃない」

「まぁな」

フフン!伊達に男子を19年やっていない。俺の好きなグラビアアイドルのお姉さんは、眩しい太陽の下でつばの広い麦わら帽子を被っていることが多いんだ。

つばの広い麦わら帽子はマストアイテムなんだ。よく覚えておけ!


それに麦わら帽子の何が良いって?それはもちろん麦わらで編み込んでいるので通気性抜群で頭が蒸れない。しかも軽いので長時間被っていられるすぐれものだ。夏のお出かけには必需品なのが麦わら帽子ってわけだな。

目に浮かぶぜ。眩しい太陽の下、砂浜を歩いていく2つの影。もちろん1つはルーナだ。そしてその後ろにはビーチパラソルやビーチベッド、クーラーボックスを運ぶ男が後をついて行ってる。突然風が吹いて、麦わら帽子を両手で抑えるルーナの姿がな。その姿にトキメイた男は持っていた荷物を落としてしまう。

そんなワンシーンが目に浮かんでしまうなぁ、俺ときたらよぉ〜。

俺は想像をはかどらせた。

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