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スヤサキ君って実は…  作者: みえないちから
《第二章 陽太、水着に興奮する》
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《第七話 マカミンのバ先〜?》

俺はスヤサキに言われたことを日向に伝えた。

スヤサキはルーナのマスクに合う配色にして欲しいことと、あまり露出が激しいのはダメだということ。


「ルーナは人前に出るときはこういう仮面をしていてだな」

俺は借りてきたルーナの仮面を日向に渡した。

「へぇしっかりした仮面をつけてるのね」

「あ〜猫の仮面じゃん、かわいい〜」

「…猫のヴェネツィアンマスク…」

日向はその細い手で仮面を触ったりしている。

意外にも細くて綺麗な指をしていた。

横から涼風と竜田姫が覗いこんできた。

「その猫の仮面に合う水着のデザインにして欲しいんだそうだ」

「これに合うデザインね…」

「デザインというか色を気にしてたな」

「色ねぇ。この仮面は白黒の仮面だけど、今回のデザインは花柄でいこうと思っていたのよ。でもこの仮面に合わせるんだったらもっとシックなカラーがいいかしらねぇ〜」

頬に手を当てて、困り顔をする日向。


「あんまり露出がない方がいいとも言っていたな」

「露出ねぇ、マイクロビキニとかはダメってことね」

「ルーナのマイクロビキニ…良いかもしれん」

「何変なこと考えてんのよ」

「べ、別に」

わかってるもん。ルーナはスヤサキだってこと。

つまり男だってこと。でもあの女装力を見れば少しは期待するのだ。


「マイクロビキニなら〜サクラコが着たらいいよ〜」

「はぁ!何言ってのよヒマワリ!」

「日向が…マイクロビキニを…」

俺は日向を目の前にして目を閉じた。あの立派な胸部装甲でマイクロビキニを着るのかぁ…


「…マカミン…ニタニタして気持ち悪い…」

「あ〜本当だ〜キモ〜い〜」

「ちょっ!…変な妄想しないでよ!」

日向は顔を真っ赤にして睨む。

「え〜まんざらでもない感じじゃ〜ん、サクラコ〜」

「そんなわけないでしょ!」

「…サクラコは多分着ない…最近太ったって言ってたから…」

「そんなわけないでしょ〜ナデシコ〜」

「…うぅ、グリグリ、やめて〜」

またもや日向はグリグリ攻撃で竜田姫をお仕置きする。


「日向、太ったのか?」

「やめてよ!太ってないわよ!少しお腹がプニッとし始めただけだから!太ってないし、そんなの太った内に入らないし!」

日向は顔をぐいっと近づけて、鼻息を荒く俺に抗議した。

「え〜でも〜またサイズアップしたって〜最近ブラのサイズ変えたじゃない〜」

「なにぃぃい!?」

俺は思わず日向の胸を凝視した。サイズアップしたのか!?


「あ!もうどこを見てるのよ!」

「いたぁ!ごめんって耳を引っ張るなよ」

「だってアンタがアタシの胸を凝視するから!」

「いたたたた」

まだ耳を引っ張られているが、俺は薄目でしっかりと日向の胸を見てしまう悲しき生き物。それが男だ。


「そういえばさ〜そのルーナって人はどんな人なの〜?」

涼風が腕を組んで、右手の人差し指を頬につけて聞いてきた。

「…ウチは知ってる…」

竜田姫は少しテンション上げて言った。

「ええ〜!?ナデちゃん知ってるの〜?」

「…うん、知ってる…Vチューバーで歌が上手くて、ダンスも上手いの…」

竜田姫はマイクを持って、ダンスのジェスチャーをした。


「竜田姫はVチューバーとか好きなのか?」

「うん…好き」

「ナデシコがVチューバー好きだったなんて驚いたわ。いつから好きだったの?」

「…一年くらい前から…」

「え〜ナデちゃんが好きならワタシも観てみようかな〜」

涼風が胸を揺らし、腰をくねらせながら言う。

わざわざ艶かしくするな、涼風よ。嬉しいじゃないか。


「うん…ヒマちゃんも気に入る…でも、どうしてルーナと知り合いなの二人は?…」

瞳をキラキラさせて言う竜田姫。ジト目の中に星が見えるようだ。

「それはね、ルーナさんがカメリアに一度来たことがあるのよ」

「ああ〜それって、サクラコがバイトしてる古着屋さ〜ん?」

「そうよ」

「じゃあ〜マカミンはどうしてルーナさんと〜知り合いなの〜?」

「俺もバイト先で出会ったんだ」

「マカミンのバ先〜?どこなの〜?」


「こいつのバイト先喫茶店なのよ。しかもその喫茶店はライブとかできるスペースがあるのよ」

「…サクラコ…マカミンのバ先に詳しい…なぜ?」

「それはこいつとルーナさんが一緒にカメリアに来た時に聞いたのよ」

「なんだ〜てっきりサクラコがマカミンのバ先にストーカー…」


げんこつ!


日向は涼風に拳をお見舞いした。

「いったぁ〜ん〜サクラコ〜ひっどぉ〜い」

「アタシがこいつのストーカーなんかするわけないでしょ!」

日向は顔真っ赤にして怒る。まるで鬼のようだ。


「ん〜でも〜」

「でもじゃない!もう一発いっとく?」

「やだぁ〜」

涼風は竜田姫の後ろに隠れた。全然隠れきれてないけれども。

また竜田姫の頭に胸を乗せている。


「ヒマちゃん…重い…」

ズーンと気持ちが落ちたようなジト目になる竜田姫。本当に重そうだ。

「えい!えい!」

「う、う、う、う」

涼風が自分のその豊満な胸を竜田姫の頭の上でバウンドさせている。

「ちっちゃくな〜れ、ちっちゃくな〜れ」

「う、う、う、や、め、て、ヒ、マ、ちゃ、ん」

なんともエチエチな逆打ちでの小槌。良いものを見せてもらった。羨ましいから竜田姫とポジションを交換していただきたい。

おっと、ここで涼風の胸を凝視していたら日向に怒られる。話題を戻そう。


「まぁ〜とにかくだ。あいつにもイメージがあるみたいだから水着はあまり露出が激しくないものにしたいようだ」

マイクロビキニは、実にもったないが今回は諦めよう。

また別の機会にスヤサキにお願いしてみよう。

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