転生悪役令嬢、なんかフラグが壊れてってます?
やほー。
悪役令嬢に転生した麗奈だよー。
なんかおかしいよー。
上手く行った感じがしたのは、入学式までだったよ。
麗しの義弟エドワードにエスコートしてもらって学園の門をくぐる。
ぬわぁんて素晴らしいシチュ!
校門をくぐったら、目の前には、俺様王子アンリが笑顔で出迎えてくれる。
アンリに駆け寄ろうとしたら、「あっ」っと、謎の浮遊感と共にアンリの腕の中にダイブ!!
紅銀髪紫瞳の美少女が、金髪碧眼の美形の腕の中に抱き留められる!!
くぅ~っ。
これが、最高地点で、そっから、攻略が上手く行かなくなりました。
はい。
おかしいです。
麗しの義弟エドワードは、何故かそのままモブをエスコートして、講堂へ。
なぜ?
ってか、そのモブ、誰?
いや、それより、聖女は?
悪役令嬢が俺様王子に抱き留められたけれど、周辺に聖女はいなかった。
新しい聖女の召喚は上手く行かなかったのかな?
聖女の護衛の赤髪でヘーゼルの瞳の脳筋神殿騎士ウィリアムも見当たらなかったから、本当に学園にはいないんだと思う。
アンリにそれとなく聖女とか神殿のことを聞いてみたら、「神殿はないけど聖堂はあるよ」って。
ユージェニー姫は信心深いと思われちゃったかも?
「聖堂に祈りを捧げにいくかい?」って聞かれて、ウィリアム卿見たさに連れて行ってもらったら、アンリと輝く赤毛の騎士服に身を包んだウィリアムが立ち話を始めて、「第2子の誕生、おめでとう」って……
え?
だよね。
ウィリアムは、既に結婚してて、2児の父親になってた。
物語の強制力を解除して、聖女の護衛じゃなくなったウィリアムには、デートとかする時間ができて、結婚して、子供ができましたってことか……
生ウィリアムは、立ち姿のシュッとした美丈夫だったよ。
さようなら、ウィリアム。
神殿の中で聖女について聞いてみたら。修道女の人がすっごく驚いて、教えてくれた。
「聖女は転生直後に祈りの間で神に願い、神の国へ戻られた」
神様がなんか丸く収めてくれたみたい。
次の攻略対象は、青髪に水色の瞳のインテリ眼鏡アイザック。
宰相の嫡男で、頭脳派。
バトルでバフを掛けてくれる魔王討伐に欲しい人材だったんだけど……
一緒に魔道具部を作るシナリオだったから、本人を探して突ったよ。
アンリがワイト国に不慣れな私を心配して、世話を焼きたがるので、怪しまれずにアイザックに話しかけるの結構大変だったよ。
んで、アイザックは、もう魔道具を作ってなかった。
「子供の頃は魔道具作りにハマっていた時期もありましたが、生体エネルギーからしか生み出されない魔力を使った魔道具では、どうしても人海戦術になってしまい、出来ることに限界があります。瘴気を有機汚物に化学変化させた後、バイオマス発電する方法であれば、この問題を解消できるため、現在はこのアプローチで発電する永久機関の建造に携わっています」
意味わかんない。
とりあえず、強制力を解除したら、アイザックが超絶パワーアップしたってことはわかった。
ある意味私のお手柄だよね?
そういうことにしておくわ。
インテリ眼鏡のアイザックは、マジで何言ってるかわかんなかったから、たぶん魔道具部にいても攻略できなかったわ。
知的で、素敵だとは思った。
でも、言葉通じなかったから、ムリ。
さようなら、アイザック。
で、なんとなくさ、アイザックの婚約者が野良の転生者かもしれないと思ったの。
夕食の時に、エドワードにアイザックの婚約者について知っているか聞いてみたりもしたんだけど、氷の視線を向けられただけだった。
いろいろ考え込んでたら、翌日、学園の帰りにアンリからデコチューされて、なんか考えてたことが全部吹っ飛んじゃった。
「デコチュー」は、「またあとで」の挨拶みたいな感覚だったらしくて、私がビックリしてたら、めちゃめちゃ謝られた。
で、それ以来、その「またあとで」の挨拶をしてくれなくなった。
そっちの方が気になって、アイザックのことはどうでもよくなったというのも、正直ある。
んで、次は、茶目茶髪の商家の息子ローレンと魔王ノア。
これは、私には、ワケが分からない。まず、茶目茶髪の商家の息子ローレンは、マイルズ伯爵の令息だということを隠しているという設定だったハズなんだけど、本当に平民になってた。
爵位は既にマイルズ伯爵の弟に受け継がれていて、そこの嫡子がノア。
つまり、ノアはローレンの従弟だね。
ローレンは既に世界中を駆け回って手広くビジネスをやってて、学園に入学してなかった。
アンリがローレン似の茶目茶髪の男の子に手を振ってたから、「お友達ですか?」って聞いたら、いろいろと事情を教えてくれた。
この世界のローレンはまだ見てないけど、ゲーム内のローレンとモブのノアは、そこそこ似てる。
つまり、なに?
ゲーム中では、マイルズ伯爵は爵位を手放せなかったから、平民のフリしてたけど、強制力が排除されたから、爵位の受け継ぎがなされて、ローレンは晴れて平民になって、ビジネスの拡大が進んだってこと?
ある意味、私のお手柄?
おかしくね?




