第48話 結界を張る……のはいいけどエグすぎんかそれ
さて、レッドエリアで散々暴れまわっているが、現実的に人間が住めるようになるまで減るのかとなれば『そんなわけがねえだろ』というツッコミが来る。
ダンジョンの大氾濫によってモンスターがあふれているわけだが、そもそも『大氾濫』が発生するのは『そうっっっっっとう稀なケース』なのだ。
それほどダンジョンの中でモンスターが密集する必要がある。
そして、モンスターはレッドエリアから出られず、モンスターはダンジョンの中で生み出され続ける。
「俺たち、とんでもねえ数のモンスターを倒したよな」
「間違いなく」
「ダンジョンの中にはこれの十万倍のモンスターがいるって、どうなってんの?」
「……」
絶句である。
もちろん、彼らからすれば、レッドエリアにいるモンスターの強さそのものはどうでもいい。難易度調整をミスった無双ゲームのように蹴散らしている。
ただ、モンスターはどこまで弱かろうとモンスター。
一般人まで対応できるわけではない。
というわけで、減らすしかない。のだが、無理すぎる。
「結界を張るか」
「そうですね。モンスターの密度も規定以下にまで減りました。あとは、一か所に一度に強烈な攻撃を当てて、モンスターを追い出し、そこに結界を張ります。モンスターがいるとできませんから」
結界を張るのはセラだ。
モンスターが入ってこれない結界を張るわけだが、無条件ではない。
モンスターがいる状態で無理やり結界を張ることも不可能ではない。
しかし、そうなると結界の強度が下がるのだ。
そのため、モンスターをその場からすべて取り除く必要がある。
「ダンジョンから地上にあふれてくるモンスターの速度よりも、討伐速度のほうが上の状態を作ってたからな。とりあえず、仕上げか」
「そうだな」
というわけで……。
リューガ、マックス、八風の三人は、レッドエリアの中心部で、トルちゃんから飛び降りた。
それぞれ、武器に魔力を込め始める。
とにかく範囲だ。
何が何だろうと、範囲を優先。
三人が込めた攻撃は、圧倒的な『圧力』となって、レッドエリアの中心地から外に向けて広がっていく。
「……宝剣や聖剣を持っている人間を相手に、食らいつきますか。帝国の裏宰相。流石ですね」
セラは指を鳴らす。
そうして出現したのは、『直径五キロのドーム状』の結界だ。
「何コレ!?」
「結界を張るといっても遠慮がなさすぎる」
「しかもこの広さで質が高すぎるね……」
特大の攻撃を行ってヘロヘロの三人だが、セラが作った結界を見て愕然としている。
どうやら、圧倒的な出力を持つ三人からしても、『直感に反するレベル』だった様子。
「さて、あとはここから三方向に道を作るだけですね。それくらいなら、リューガが拠点を作っていても問題はありません。さっさとコアモンスターを探しましょうか」
というわけで、サイラ君の出番だ。
「zzz……」
スヤスヤ寝てるけど。というか、あの轟音の後でよく寝れるね。




