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緊急閣議

1942年3月20日。大日本帝国帝都東京首相官邸では、山本総理兼海相が緊急閣議を招集していた。内容はイタリア王国からの航空隊派遣要請と、アメリカ合衆国によるカナダ侵攻についてであった。山本総理兼海相はまず最初に、イタリア王国からの航空隊派遣要請についてどう対応するか切り出した。イタリア王国は大英帝国へ進出する海軍航空隊が補給の為に立ち寄った際に、自分達にも援軍を送ってもらいたいとしてイタリア政府から直々に要請して来たのである。これは大英帝国進出に際して、補給地点としてイタリア王国を使用する為に政府としては要請される可能性が高い、そのように覚悟はしていた。その為に山本総理兼海相が話を切り出すと、東條陸相は即座にオマーンに展開している陸軍航空隊をイタリア王国に派遣する用意があると答えたのである。

それは山本総理兼海相としても有り難い答えであったが、更に東條陸相はイタリア王国への派遣により空白となるオマーンには更に本土から陸軍航空隊を展開させると言った。これは海軍航空隊が新型機の量産により機種転換中であり、未だに新型機が完成していない陸軍航空隊の方が即時に移動可能であるからだ、と付け加えた。そこまで言ってもらえると山本総理兼海相は気持ちが楽であった。オマーン沖に展開している海軍連合艦隊の第1〜第4機動艦隊の艦載機は、第5機動艦隊に配備されている正規空母大鷹級の大鷹・沖鷹・神鷹・隼鷹・龍鷹・千鷹のパイロットがオマーンまで飛行し順次新型機に更新されていた。海軍全体では後1カ月で新型機に全面更新が可能になっていたのである。その間を陸軍航空隊が支援すると、東條陸相は語ったのである。東條陸相のやる気に他の閣僚達は特に反対意見も出さずに、イタリア王国への陸軍航空隊派遣は簡単に決まった。

その為に山本総理兼海相は、アメリカ合衆国によるカナダ侵攻についてどのような対応をとるか話し合う事にした。カナダ自治領の首都オタワが侵攻開始から僅か3時間で陥落した事により、カナダ全体の陥落は時間の問題だと思われた。そもそもの兵力差が大き過ぎたのである。その為に山本総理兼海相が提案したアメリカ合衆国によるカナダ侵攻についての対応も、カナダへの援軍派遣では無くトラック島沖海戦以後停滞していた太平洋で、アメリカ合衆国が動くのかその対応をどうするかという内容であった。

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