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米仏蘭三カ国首脳会談2

フランス大統領はまずは海軍について説明を始めた。フランス海軍は開戦直後に計画した海軍拡張計画により、正規空母ジョッフル級2隻、重巡洋艦サンルイ級6隻・リミエ級5隻、軽巡洋艦ドグラース級5隻・アミラルオーブ級11隻の建造を開始していた。大日本帝国海軍の活躍により空母の有効性が認められ、開戦前から建造しており船体が完成していたアルザス級4隻は空母に改造する事が決定していた。財政的にはフランスにとっては開戦直後は大規模なものになっていたが、今やヨーロッパ大陸を制圧した立場となった為にその負担は相対的に低くなっていた。既存の海軍艦艇も本国艦隊は対空兵器増設の改修工事を行っており、地中海艦隊も大英帝国王立海軍の対応が済み次第に改修工事を行うと説明した。

次に陸軍の戦車について説明し、IV号戦車の量産体制強化を行っているとした。占領したヨーロッパ大陸全土の工場で量産体制は取られており、かつてない規模を誇る生産体制になるとフランス大統領は力強く宣言した。更にはIV号戦車に代わる新型戦車が開発中であり、その開発も順調だと語った。ルーズベルト大統領はその新型戦車に興味を示し、どのようなものか尋ねた。フランス大統領はその新型戦車もドイツ人技術者をスカウトして開発中であり、IV号戦車の発展改良型になると答えた。主砲口径はIV号戦車と同じだが、重量は一気に20トン増大し45トンになり装甲は増大、重量増加による速度低下を防ぐ為に新型エンジンを採用した為にエンジン出力はIV号戦車の倍以上になり速度は逆に速くなった。だが未だに設計中であり正式採用と量産開始は、早くても12月末になるとフランス大統領は説明したのである。

新型戦車の話に次いでルーズベルト大統領は、航空機開発について尋ねた。フランス大統領は航空機開発に於いてもスカウトしたドイツ人技術者が大活躍しており、戦闘機や爆撃機に於いて多様な種類の機体が開発中だと答えた。かつてフランス帝国とプロイセン王国の間で行われた戦争である普仏戦争以来、ドイツ人への反感が無い訳では無かったがスカウトしたドイツ人技術者は全員が見事な働きをしていると、フランス大統領は絶賛していた。フランス大統領はその開発中の新兵器を投入すれば、大英帝国本土も瞬く間に占領出来ると自信満々に語ったのである。更にはルーズベルト大統領に対して、太平洋で海軍が動けないならカナダ侵攻を行い大英帝国の弱体化を行うように要請した。ルーズベルト大統領は確かに太平洋では動かない状況である為に、カナダ侵攻は実行可能な作戦であるとして帰国すると早速命令を出すと答えた。

そしてルーズベルト大統領は次に、オランダ首相に軍備増強について尋ねたのである。それを受けてオランダ首相は軍備増強の説明を始めたが、海軍についてはフランスとアメリカ合衆国に任せると断言した。オランダ海軍は開戦初頭の大日本帝国による南方作戦で全滅しており、本国艦隊には僅かな艦艇しか残されていなかった。その為に海軍再建は諦めて、フランスとアメリカ合衆国に任せる事にしたとの事であった。フランス大統領は事前に知っていたのか驚きはしなかったが、ルーズベルト大統領は少しばかり驚いた。だが直ぐにオランダの経済事情を考えると納得したのである。オランダ首相は海軍再建を行わない為に、陸軍の増強は戦車と航空機の増産のみならず師団数も増やす事にしたと語った。

それを聞いたルーズベルト大統領は陸軍増強の為の経済的支援は惜しまないて断言した。各国の軍備増強が語られた事で、次は今後の戦略方針について話し合う事になったのである。

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