06 事件-はじまり-
義時は激しい頭痛を覚え、家人を呼びます。義時の様子がただ事ではないと、医師を呼びますが、義時は高熱で倒れます。
たちの悪い風邪と診断され、たまたま泰時も具合が悪い事いことになっていたので、二人とも同じ病と医師は思い込んでしまいます。
病がうつらないようにと、政村も伊賀の方も義時邸には来ないように言われます。
泰時は本当は病気ではないので、体は戻ったのですが、心労のため暫く休養する事にしました。
泰時の病状は軽いと診断され面会もするされたので、心配した茜が泰時の看病に邸にやってきます。
泰時は、自分を心配して看病してくれる茜の姿に、茜の自分への愛を感じるとともに、茜の気持ちを考えずに子供を取り上げた事をすまなく思い、やり直そうと密かに思いました。
時房は名越に戻りますが、その前に沙夜と子供達は時房邸に移るように命じておきました。
義時と泰時が二人とも病気で倒れたという事で、時房が臨時に執権代行となります。
政治的には問題は無かったのですが、北条家の当主が倒れた場合、幕府はどうなるのかという疑問を周囲に抱かせるには十分な期間でした。
伊賀の方は、義時の病状が重いという事で看病のために、本邸に戻ります。
茜が、泰時の看病のために邸に戻ったと聞きつけ、泰時邸を見舞いに訪れます。
たまたまその時は茜は、泰時の使いで時房邸に戻っていました。
泰時は衣服を改めて、伊賀の方に対面し、自分の体調は戻ったので、政務には近日中に復帰するつももりであると言います。
伊賀の方は、義時はまだ具体が悪いので、泰時も大事をとって休むと良い。時房殿がいれば安心だ。
政村にも政務を学ばせたいので、時房殿に頼んで、見習いをさせてもらうつもりだと言います。
茜との仲も戻った事もあり、泰時は落ち着いていましたが、伊賀の方の言葉に不快を覚え、つい、
父上の真意がはっきりしてからと思っていましたが、父上が母上の事で気になる事を言っていました。
万一の事があるといけないと思いお伝えしますと、義時が、三浦を怒らせた伊賀の方を離縁すると言った事を伝えます。(あくまで、一時の怒りとは思いますが。。。と)
伊賀の方は、泰時にそのような事を言われた事で怒りを覚えます。そして、義時はいざとなれば自分を離縁する事も辞さない人間であるのを分かっていました。
政村と自分を引き離す者はたとえ義時であっても許さない。伊賀の方の心にあった、義時(北条氏)への恨みが顕在化します。
伊賀氏は、義時が重病(できれば死亡)になれば、未亡人である自分は、今後(相続)を決める権利がある。離縁される前に、義時の具合を悪くして、政村の地位を引き上げようと思いました。