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「サラ」の妥協

「いやいやいやあ」

ララとかいうわがままメイドが銀髪を振り乱して泣き出した。

「あのスケベ変態になりされるかわかりませんっ!」


失礼な奴である。

私こそ遠慮したい。

すると小柄なメイドが進言した。

「ではララ様は私の部屋で」

「ちょっと待った」

と国王。

「サラよ。それはブブーだ」

サラと呼ばれた幼女みたいなメイドは驚いて声を上げた。

「なぜですかっ」

「なぜなら……」アクバルが一息おいて言った。

「一部屋二人までだからだ」

がーん、といった様子のサラ。

いや、そんなルール大したことじゃないし。

「それなら仕方ないです」

あっさり妥協しちゃったよ、この子。

「そうだな……」

ついでにララまで妥協しちゃったし。

一体そのルールがどれだけ拘束力を持つのかわからないがこいつら感覚がおかしいのではないだろうか。

私はひとりで疑問符を浮かべていた。

メイドは各部屋二人が基本なのだが、銀髪だけは一人らしいな。

でも入りたくナイが。


しばらくして

「さてもう夕飯になるぞ」

アクバルがパンパンと手を叩いた。

「メイドたちよ、支度開始」

その声とともに一斉にメイドが動き始めた。

そして、同じく食事の支度をしようと歩き出したララにアクバルが言った。

「ララは彼を部屋に案内しなさい」


銀髪はむすっとしていたが、

やがて

「きなさい」

私を部屋に案内してくれるようだった。私は荒波を立てないよう、黙って後についていった。

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