ロロの学習
「って一部屋二人ルールはどうしたっ!」
ルカが声を上げた。
「チッチッチッチ、甘いなルカ君。彼女はアンドロイドだからノーカウントさ」
しまった、とルカは思った。確かにそうだった。
二人はアンドロイドのロロをどこに寝かせるかで争っていたのだが、
ルカはそもそも、居候の身なので立場は弱い。
仕方なく受け入れるハメになる。
「なんてこった……」
一人でもうんざりなのに、もう一人。
ルカは頭が痛くなってきた。「私の体はもう持たないかもしれない……」
つぶやく。
「大丈夫ですわ、ご主人様。わたしが元気にして差し上げます」
「そこをさわるなーっ!」
ルカが叫ぶ。
とロロが、
「え?お兄ちゃん、あれ触れば元気になるの?」
「そうよ、ロロちゃん。あそこはエネルギーの源よ」
「変なこと教えこむなーっ!」
逃げるルカ。追いかけるロロ。
それをみて楽しむリリとアクバル。
ぐぅー、とここでお腹を鳴らしたのはレンである。
「は、恥ずかしい……」
思わず顔を伏せる。
アクバルはそんな様子を認めて、
「さて、晩飯にしようか」
もぞもぞとマイクを取り出し、
それに向かって
「準備開始」
と告げた。
「では、みなさん、いきまっ、とその前に」
アクバルがいう。
「リリちゃん、ロロの洋服よろしく」
と言って階段を上っていった。
ヘルムもあとについていく。
そういえば確かにロロは裸のままだった。
「見えない服を着ている設定はアリでしょうか」
とリリ。
「普通に服着せればいいだろー!」