介入
指は止まらなかった。白い肌をつーとなぞって、凹凸の輪郭を確認したり。
足はレンに複雑に絡み、
そして、口にはいつの間にか、レンの耳が含まれていた。
「ちゅ……んっ……」
耳の穴の感触は舌の先から嫌というほど感じられた。
レンはもはや抵抗する気もないのかぐったりしている。
で、ララたちはと言うと、
「はなして!!」
「わたしの番です」
どちらが私を支配するかでもめていた。二人とも乗っかったまま譲ろうとしない。
「あたしがルカを脱がせるんだから!」
「わたしの役目です!」
いつの間にか、パンツだけになっていた私。
どちらが先に全裸にするかでいがみ合う二人。
その声を聞きながら
私はだいぶとれかかった縄の間から、胸元に指を絡ませた。
レンはほとんど、縄以外身につけていない。
大声が聞こえた。
「あっ!言ったわね」ララだ。
「だってお姉さま、すこしダサい下着なんですもの」
まだ喧嘩中だ。
「ダサいって……くっ……貧乳のくせに」
「聞き捨てなりませんわ!この乳だけ女っ!」
盛大に貶しあう。
私は目の前の少女に向き合う。
「レン、ごめん」
素直に謝った。
さすがにもう私の意思じゃないとわかったのか、
「……わかっておる」
そっぽを向きながらレンが答えた。
「この淫乱娘!」
「あら、ルカ様に愛を伝えているだけですわ」とリリ。続けて、
「愛を知らない人にはわからないのかもしれませんね。おほほ」
その言葉にキレたらしい。
「じゃあ見せてあげようじゃないの!あたしの愛っ!」
そういって立ち上がり、リリごと私を蹴飛ばすと、馬乗りになってきましたよ。うわー!痛いし重いしもうこりごりだあー。
蹴り飛ばした影響で刀も遠くに飛んでしまったのは幸いだが。いや、ララの唇が近づいてくる時点で災害だ。
「んー……」ララが目をつぶって、顔を私の、あ、もうくっついちゃう!
とその時、視界が不自然に暗くなった。
「いいねーララちゃーん。その、お!あと少し!」
私の目の前にあったのは、家庭用ビデオカメラ。
ん?
ララも驚いて顔をあげる。
「ん?あれ?やめちゃうの?」
アクバルだった。
すると下着姿のララがアクバルに近づいて、
「ん?え?ララちゃーん!目がコワいよーっ」
アクバルからビデオカメラを奪うと、思いっきり地面に打ちつけ、はみ出したカセットをまっぷたつに割る。
「いやあああ!お宝があああ!4Pがあっ!」
こうしてアクバルの介入でひとまず事件は収まったのだった。