表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
26/51

「あたたたた」

私が目を覚ましたとき、あたりには見たことのない風景が広がっていた。

「……すごい」

新種の花だろうか。

コケ玉みたいな形の色鮮やかな植物が咲いていた。

ちょっと触ってみたいな。

「いてっ!」

見た目とは裏腹に意外とトゲが鋭かった。痛い。

それでもなんだか少し楽しい気分である。

あたりを見渡すと

水路が至るところにあった。

木々が生い茂り、

不思議な生物が飛んでいた。ヒラメみたい。

すると、いつの間にか私の前に黒髪の女が立っていて。

黒いマントを羽織っている。

「起きたようだね」

にっこりと微笑んでくる。

「ちょっと疲れているんじゃないか?

こっちにおいで」

私の手を引いて歩き出した。

弾むように歩く黒髪。


そしてまもなく藁葺き屋根の小屋にたどり着いた。


「ここだよっ。

あとはごゆっくり」


そう言って彼女は、


「なっ!」

一瞬で

箒に変わった。

魔術のようだ。

噂に聞いたことはあるが、はじめて見た。

箒が小屋の入り口を指差すように倒れている。

仕方ない、入るか。

恐る恐る扉をあける。

ギーという古い家特有の音。

中に入ると少し薄暗い。

そして家の隅のテーブルに日本刀が飾ってあるのを発見した。

すこし古臭い感じだが、興味が湧いて触ろうとすると、

「触るな」

どこからか声がした。

いや、私の後ろだ。

すぐに振り向くと

先ほどの黒髪がいた。いや日本刀を持っていたり、笑わない点で随分違ったが。彼女がパチンと指を鳴らすと椅子が私のもとに飛んできた。

「座れ」

そう言って、彼女も椅子に腰掛けたのだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ