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エースの背中  作者: 滝川誠
7/53

7.家族は父と母と妹とオスです


 家の門を開けると、視界の端で黒い影がばっと素早く動いた。


 耳をピンと立ててギラギラとした視線を僕に向けている。


 はっはっはっはっ、と興奮した息切れが聞こえる。フリフリと柔らかく揺れる尻尾の動きを見ると、つい微笑んでしまう。


「ただいま」


 近づくと、黒い身体は四本の足を使って激しく動いた。がふっ、ごふっ、と荒げた息が、退屈だったぞこの野郎、と言っているように聞こえた。


 この黒の柴犬は飼い始めてもう六年になる。


 叔父さんが飼っていた黒い柴犬の子供の内の一匹だった。僕と妹の千紗で必死にお願いして譲ってもらった。帰ってから『くろまめ』か『くろふね』のどっちの名前にするかで揉めていると、通り掛かった母がついでのように言った。


「柴犬だから『シバ』でいいじゃない」


 それが意外にしっくりきた。


 雄だった。身体は黒いけど、顔が白くて、狼のような凛々しい顔をしていた。


 それが歳を取っていくと、白かった顔が日焼けしたみたいにこんがりと狐色になって、犬らしい柔らかい顔になっていった。顔だけ見ると大人しそうな可愛らしい犬だけど、その顔に反して内面はどんどん猛々しくなっていって、夜中は吠えるわ、言う事はまったく聞かないわ、人には噛みつこうとするわ、で、手の焼く聞かん坊だった。


 でも、ここ最近は歳を取って丸くなったのか懐いてきたのかよく分からないけど、昔よりは大人しくなってきている。言う事は全く聞かないけど。最近やっと、お手、をしてくれるようになった。


 頭を撫でようとすると、頭を強く振って払われる。なかなか触らせてくれない。目線は僕と僕の先を行ったり来たり。何が言いたいのかは分かった。


「荷物を置いてくるから待っててな」


 そう言い残してその場を離れた。玄関に荷物を放り投げてすぐに戻る。


 ひいひいひい、とシバが目を剥いて狂気じみた声を上げている。一刻も早く散歩したいみたいだ。ウッドデッキに括りつけたリードを解きに行く。


 チラッと振り返ると、シバの意識はもう外に向いている。ピンっ、とリードを張らせて息を荒げている。少しはこっちを向けよ、と言ってもシバは僕にお尻を向けたまま外を向いている。


 多分、こいつは僕を外に連れてってくれる人としか思っていない。それが少し悲しい。


 ウッドデッキからリードを解いた瞬間、ぐいっと腕を持っていかれた。解放されたシバは物凄い勢いで僕を引っ張った。1万m走ってきた身体にこのスピードは辛かった。


 畑のあぜ道に入って、シバが最初のおしっこをする。待ちながら張った脹脛を揉んだ。脹脛がプルプル言っている。


 もう帰りたかった。だけど、グイッとまた強い力に引っ張られていく。


 シバに引かれながらあぜ道を抜けて道路を渡ると、『学習の森』と言われる森に入る。デコボコした土の道を歩いていく。森を抜けると、サトウキビ畑が広がる農地に出た。


 脚の状態を確かめて、少しは走れそうだったので、シバを放した。


 解放されたシバは嬉しそうにサトウキビ畑の中に入った。一心不乱に辺りの匂いを嗅ぎ回っている。


 そんなシバを置いて僕は先に走り出した。


 少し走って後ろを振り返る。


 ちょうどシバが畑を飛び出してきた。こっちに向かって走ってくる。ちゃんとついてきたのでランニングを再開した。


 これも懐いてきた証だと思う。


 一年前までは放した時点でお終いだった。どこかに走っていってそのまま行方不明になる。


 今まで二回行方不明になったけど、二回とも一週間ぐらいで帰ってきた。一応、帰巣本能はあるみたいだった。疲れたのか、お腹空いたのか、飽きたのかは分からない。でも二回とも帰ってきてくれた。その間、僕は心配で全然寝られなかった。それなのに、帰ってきた時のシバはあっけらかんとしていて、涙ぐむ僕を無視してご飯を貪り続けていた。本当にこいつには振り回されてばかりだ。


 脹脛が攣りそうになった。やっぱり今日はもう無理そうだ。


 すぐ先に市民球場があったのでショートカットする為に敷地の中に入った。球場の敷地には、屋内練習場とか、芝生の広場もあってかなり広い。この広い敷地を回り込む気力は今日の僕にはない。


 脚の状態を確かめながらゆっくりと走った。


 レースの1万mがこんなにも過酷だと思わなかった。


 今までの自分の走りが甘すぎたとつくづく思い知らされた。悔しかったし、恥ずかしかった。この筋肉の張り具合だと明日に影響が出るのは絶対だ。


 明日から本格的な練習が始まる。今日は小手調べのようなものだ。でも、僕にとっては今までの陸上人生で最高に過酷で辛かった走りだった。


 長かった。


 倒れそうだった。


 何度も諦めそうになった。


 あんなにきつい思いしたのは初めてかもしれない。


 でも一番辛かったのは自分の実力を思い知らされた事だった。


 全員に周回遅れを取るほど僕はダントツに遅かった。新藤とキャプテンの二人には2000m以上の差を空けられていた。


 後ろを振り返った。


 舌を出したシバは俯き加減の視線で僕の50mくらい後ろを走っていた。


 小さく見えるその姿は、もう帰りたそうだった。最初の勢いは見る影もない。


 こいつはいつもそうだ。


 最初だけ元気で、すぐにへばる。軽く走っているのに、いつもその後ろをトボトボとした足取りでついてくる。なるべく疲れないように、できるだけ走らないようにして。犬のくせに情けない奴。



 そこで、ハッとした。



 今のシバの姿を見る。


 顔は下を向いて、舌は地面に付きそうなほどだらんと垂れている。目に生気はない。力のない息が、垂れた舌から滑り落ちてきている。



 あれは1万mの時の僕だ。



 目は虚ろ、手足に力はなくて、背中は曲がって、息切れにも力がない。


 そんな僕を、競技場にいた皆が鼓舞する。


「きつくても顔を上げて」

「ラスト!諦めるな!」

「哲哉!腕を振れ!」


 顔が熱くなった。


 もう明日の練習を迎えるのが嫌だった。練習についていけるか不安だ。皆が簡単にこなすメニューを、僕は必死な思いで時間をかけてようやく達成する。その間、皆は退屈そうに僕を待っている。今日みたいに。僕がゴールして回復するまでの間、新藤は別メニューの練習ができる。僕に合わせていたら練習はどんどん遅れていく。それを考えると僕と練習するのは時間の無駄だ。今、僕がシバに対して思った事を、新藤も同じように僕に思ってたと想像すると、もう退部したくてしょうがない。


 そんな事を考えていると、もう敷地を抜けそうだった。


 後ろを振り返ると、シバは芝生の広場にいた。緑のキャンパス地に黒い犬はよく目立った。俯いた視線と垂れ下がった舌が疲れ具合を物語っていた。


 駐車場を抜けて道路に出る。


 ここで一旦止まった。


 道路の先を見上げる。


 頂上は遥か先にある。400mはある長い急勾配な上り坂。


 中三の駅伝大会で走った坂道だ。


 新藤の走りを初めて見た場所。あの時の新藤の速さは忘れない。あの時に抱いた絶望感は絶対に忘れない。


 坂に踏み込んだ瞬間、脚が鋼鉄化したような気がした。攣らないように、なるべく力を入れずに慎重に足を運んでいく。


 坂の中腹に来た所でハッとした。しまった。後ろのあいつを忘れていた。


 後ろを振り返る。


 もうずっと向こうにある坂の差し掛かり。そこに黒い点がある。


 目を凝らすと、やっぱりあの黒い点はシバで、しばらく様子を見たけど、あの黒い点があそこから動く気配はなかった。


 試しに口笛を吹いて呼んでみた。全く反応しない。道の上で倒れたままぐったりとしている。


 思わず天を仰いだ。もう勘弁してくれよお。


 あれは倒れているわけじゃない。


 いつものパターン。もう走れない、という喋れないあいつが見せるサイン。毎回そうだった。ああなるとテコでも動かない。


 あの犬はいつもそうだった。最後のこの坂に差し掛かると、あいつはスイッチを切ったようにバタンと倒れ込む。最初のテンションを抑えきれずに暴れるもんだから最後のこの坂までは体力が残っていない。


 それであいつが起こす行動は、動く事を諦める事だった。


 坂道に出た途端に、まるで生きるのを諦めたと言わんばかりにコテッと倒れる。それからは何をやっても動かない。リードで引っ張っても寝たまま引きずられるぐらいだ。もうああなったらお手上げだ。いつも僕が担いで帰る羽目になっている。


 でも、今日はさすがに無理だ。この体の状態で担げるわけがない。脚はもう限界だ。少し屈もうとしただけでも脚がピキッとくる。立ってるだけでも正直きついぐらいだ。


「おおい!今日は無理だよお!来いって!」


 大声で呼んでみた。しばらく待ったけどいつまでもしいんとしている。黒い点が動く気配はない。


「いつも抱っこしてくれると思ったら大間違いだぞ!起きろよ!置いてくぞ!」


 何を言っても駄目だった。黒い石碑でも置いてるのか、て思うぐらい黒い点はびくともしない。


「いい加減にしろよ!もう帰るぞ!」


 イライラしていた。


 大人げないのは分かってる。でも、今日は色んな事がありすぎた。あんなわがままにいちいち構ってられない。っていうか察しろよ。主人がこんなに落ち込んで疲れているんだから少しは体調を気遣う素振りぐらいしろ。


 5秒待った。


 でもダメだった。黒い点は微動だにしない。


「もう知るか!一人で勝手に帰ってこい!」


 僕は前を向いた。もう置いて帰る事にした。あんな自分勝手な犬、もう知るか。なんで主人が迎えに来てくれるのを待ってるんだよ。忠犬ハチ公は主人の帰りを座ってお利口に待っているんだぞ。それなのに、何をてめえは主人が迎えに来てくれるのを寝て待ってるんだよ。ふざけんじゃねえぞ。いつまでもあそこで寝とけ。


「シバー」


 後ろから声がした。聞き覚えのある声だった。


 振り返ると、見覚えのある車が坂を上っている。後部座席の窓から人が顔を出していた。


「あははは、ばあいばーい」


 大きな声が僕の横を通過する。


 窓からニタニタした顔を出していたのは、妹の千紗だった。運転しながら手を振る母の姿も見えた。


 二人を乗せた車はどんどん坂の頂上に向かっていく。


 千紗の笑った顏が腹立たしかった。くそお!どいつもこいつも馬鹿にしやがって。


 千紗に悪態をつこうと思ったその時、後ろから、ジャッジャッジャッ、と音が聞こえた。


 硬いもの同士で引っ掻き合っている音だった。その音は瞬く間に僕の後ろに迫ってきた。


 驚いて振り返ると、目の色を変えたシバが車と同じスピードで坂道を駆け上がってきていた。前の車だけを射るその顔は精悍な獣の顔だった。


 ヒュッと音がした。足下に鋭い風を残してシバは僕を鮮やかに抜き去っていった。


「見て!シバが追ってきてるよ!ギャッハッハッ」


 笑い声が響く車と共にシバは坂の向こう側へと消えていった。


 置いてかれた僕は唖然とするしかなかった。


 犬の能力の高さを思い知った。あいつはちゃんとした犬だったんだ。


 歩いて坂を上った。トボトボと聞こえてきそうだった。それほど足に力はない。


 ショックだった。さっきまでのあいつは何だったんだ。あんなにきつそうだったのに・・・・・・。



 いつも僕の後ろを辛そうに走っていた。


 俯いて、舌は垂れて、息切れはたどたどしい。それでも何とかついてくる健気な姿に心を打たれる時もあった。それで、もう走れないと言わんばかりに坂道でだらんと舌を垂らして倒れるあの姿・・・。


 わがままなのは分かっていた。しょうがないなと呆れつつもいつも担いで帰った。僕を頼ってくれる事が嬉しかった。


 それが、なんだよ。あんな坂道を車並みのスピードで走っていくなんて・・・・あれは大ウソだったって事かよ。あんな力があるのに、あいつはあんなにきつそうにしていたのか。それを見て僕はいつも微笑ましく思っていたのか。なんだよそれ。僕はあいつに躍らされていたって事かよ。とんだピエロじゃんか。



 気がつくと足が止まっていた。坂の頂上はまだ遠い。見上げたまま僕は天を仰ぐ。


 今日も夕日は綺麗な茜色をしている。橙色の空に浮かぶ、ほんのりオレンジに染まる雲。それはまるでオレンジシロップに浮いたかき氷のよう・・・・・


 何だろう。この気持ち。


 虚しくて、悲しくて、遣り切れない、何とも言えない感情だった。心が傷ついていく一方で、この状況が去年の駅伝大会の時に似ていると気づいた。あの時の新藤も速かった。離れていく背中にただ呆然とするしかなかった。


 でも、今はあの時の感情に失望もプラスされる。今日は心も身体もとことん痛めつけられた。大きな傷を抱えた僕は重い足取りで帰り道を歩いた。


 やっと家に着いて、門を開けて玄関に向かった。


 カラカラカラ、カリカリカリ、と音が庭先からする。


 覗いてみるとシバがご飯を貪っている。近づいても器から顔を上げない。むかついたので乱暴に撫で回してから玄関に入った。


「おかえりい」


 リビングに母と千紗がいた。シバに悪態をつくと二人は笑った。


「おお、練習はどうだった?」


 その声に目を向けるとダイニングのテーブルでビールを飲んでる父がいた。


「疲れた」


 それだけ言ってTシャツを脱ぎながら風呂場へと向かう。


「あの子はいたのか?新藤孝樹は?」


 父の声が追ってきたので、いたよ、と脱衣所で大きく返事をした。まだ声が飛んできていたけど、無視して風呂場に入った。まだ声が聞こえるので蛇口を思いっきり捻ってシャワーを出した。今は話したくなかった。今日の無様な姿を思い出したくなかった。


「新藤孝樹と走ったのか?」


 風呂上がりの僕に父はすぐに質問をしてきた。


「うん。速かった」と僕は憮然として答えた。


 父は僕の気持ちを察しない。怒涛の質問攻めが来る。


「どんな練習だった?」

「松島良豪と新藤孝樹は勝負したのか?」

「どっちが速かった?」


 マジでうざい。


 僕が駅伝を好きになったのは、この父の影響だった。


 学生時代は駅伝に明け暮れていたみたいだ。今はさすがに走ってないけど、駅伝熱は未だに業火の如く燃え上がっていて、駅伝大会の中継があったらテレビを必ず点けて、地元の大会になるとバイクを出してまで観戦に出向いた。


 僕はそんな父の後ろについて回った。まだ小学生の頃で、父のバイクに乗るのが大好きだった。バイクの風を感じながら観る白熱のレースは面白かったし興奮した。そうやって駅伝を観ていく内に、僕は駅伝の選手に憧れるようになった。


 そして中学に上がって駅伝部に入った。


 僕が選手になると父はさらに燃えた。なんとバイクで並走して僕を鼓舞してきたのだ。


 しかもバイクに乗る父の前にはシバがいる。前足をハンドルに乗せて、身体は父の脚の間にすっぽり入って器用に座る。そうして一人と一匹は、駅伝コースを派手に乗り回していた。


 当然だけど目立った。


 真横につかれて応援された時とか、耳に火が点いたみたいに恥ずかしかった。並走する別チームの選手は大体笑っていたし、沿道の応援の人は風を受けて気持ちよさそうにするシバを見て「かわいー」と黄色い歓声を上げている。そんなんで走りに集中できるわけなかった。


 父には何度も注意したし、何度もお願いした。


 それでも父はやめなかった。


 でも白バイ隊員が出てきた時はさすがに身を引いた。そりゃそうだ。犬を乗せて運転するのは立派な違反運転だ。


 だけど、父は諦めない。


 そこで考えたのがサイドカーだった。


 大会が近づいていく中、そのサイドカー付きのバイクを見た時、僕は母を味方に付けて父に注意した。


 それが中三の大会前。


 説明しなくても分かると思うけど、結局、父はサイドカーのシバとコースに現れた。


 それで新藤の快走劇を目の当たりにした。


 それ以来、父は新藤のファンだ。顔を合わす度に、新藤、新藤、とうるさい。僕が走っていた事なんて忘れているみたいだ。


 もう父に対しては色んな感情が複雑にある。それからというものの、僕は父に素気ない態度を取っている。父も気づいているとは思う。でも父には、その燃え続ける駅伝熱で鍛冶された強い気持ちがある。僕の態度なんて気にしない。


「・・・新藤孝樹に、松島良豪。この二人がいたら全国は余裕だな」


 父の顔は爛々としている。それを見て頭に映像が浮かんだ。



 全国放送のテレビ中継。


 白バイを先頭に大勢の選手が道路を走っている。その周りには伴走車とかテレビ中継車と色んな車両が走っている。その中にサイドカー付きのバイクに跨った父がいる。


 そして、サイドカーには風を受けて気持ちよさそうにするシバ。たまに吠えては選手を鼓舞していく。



 背筋にゾワッと悪寒が走った。


 全国ネットでそんな事をしたら一躍、時の犬になるかもしれない。


「お前も頑張れよ。全国にいけるんだからな」


 父の無神経な言葉に思わず睨みそうになったけど、ここはグッと堪えて二階の部屋に上がった。父の声が追ってきたけど無視を続けた。


「長い反抗期だな」と呆れたような声が最後に聞こえた。いつまで経っても気づかない。そんな父が腹立たしかった。





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