表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/10

3・詩織と伊織と私といつメンと・・・

「あー私、時間あやつれるんだ」

「・・・ごめんなさい。こんな時に冗談はやめて・・・」

「冗談じゃないよ。ほんとに!」


私がにこっと笑うと、伊織ちゃんは顔をしかめた。

「・・・気持ち悪い・・・」

「え」

「・・・魔法を使える、というような非現実的な女の子が友達にいると知られたら、私、みんなにひかれちゃう」

「伊織!」


叫んだのは、詩織だった。

「あんたいい加減にして!ときのことバカにしないでよ!」

「は?あんたには関係ないでしょ?」

「関係なくない。私はときの友達なんだから!」

「・・・友達とか・・・どうでもいい!私はもう、ぁ・・・」

伊織は口ごもった。詩織がここぞとばかりに言葉のマシンガンを浴びせる。

「大体いつもいつも、人の気持ち考えないでさ。こうやって助けてくれたことに感謝したら?とき優しいもんねー。男子に殴られた方が、むしろ私はうれしかったけどね?人の気持ちも考えないでそーやって人が傷つくこと言って、そーいう姉を持っている私の方が、ひかれちゃうと思うんだけど!」

「ちょっ、詩織ちゃ・・・やめて!」

ひなが叫んだ。

「・・・あ、ごめん。こんなきょうだいげんか、ここでするべきじゃないよね。変なとこ見せちゃったね」

詩織があははと笑う。


「・・・ただ・・・私のせいなんだけど・・・なのに、責めちゃうんだよ。なんで?」

「詩織ちゃん・・・?」


不思議そうに、のあ。

「私は、詩織ちゃんが伊織ちゃんのことを心配してるのだと思って・・・」

「心配なんて、いらないから。私はもう、友達に心配されたこととか、ないしね」


伊織ちゃんは教室から出ていった。

「詩織ちゃん。何があったの?」

「教えて」


「・・・悪いけど、これは家族の問題だから。ありがとね」

詩織はそう言った。

『気持ち悪い』・・・って?

わたしはやっぱり、気持ち悪いって思われているの?

伊織ちゃん・・・。



「とき、大丈夫?」

「・・・う、うん。私・・・やっぱり気持ち悪いのかな?」

「えっ、そんなことないよ!ときは神!ときは神なり!」

「それ、時は金なりでしょ」

「えへへ、ばれたかー」

さらがあははは・・・と笑って、いつメンもアハハハ・・・一緒に笑った。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ