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何でも屋の吸血鬼と依頼人  作者: 高尾天
6/9

第5話 忙しさと暇つぶし3

さて、どうしたものか。

適当に過ごすとは言ったものの、実は予定が無かったりする。

別に家にいてもいいのだが、現状テレビしか使えるものがない。

それは、決して部屋にテレビ以外無いっていう訳ではなくて。どちらかというと私から見たらたくさんある方だと思う。

それに私はゲームは好きなほうだからあったらやってしまう。

しかし、あの真吾だ。勝手にゲームをやったら何かしら言われるに違いない。

だから、テレビしか選択肢が無いんだ。

今の時間は8時半。さっき真吾を起こしてから約2時間が経とうとしていた。

やはり、あれを使うしかないのか……

実は真吾を見送る時、

『何もなしで家にいるのはあれだろ?ちょっと待て………はいよ。』

『これは・・・お金?いいの?』

『いいよ。取り敢えず今日の分な。全部使ってくれてオッケーだ。』

私の今日の軍資金として、4万円をくれた。

あんな気軽にあげられるものなのか?どれだけ儲かっているんだ。子供にお小遣いを渡す感覚だったぞあれは。

ん?じゃあ私は子供扱いされているのか?まったく、それはムカつくぞ。

身なりはこんなんだが、れっきとした大人だぞ!

そう思うとむしゃくしゃしてきて、余計に何もしていないこの状況から抜け出そうとしたくなる。

よし、外で遊ぼう。

そう決めた時には体は動き始めていて………

もう街に繰り出していた。

しかし特に予定もなくただ、家を出ただけなので取り敢えず近くのカフェ、『ブランク』に向かった。

窓際の席に座ってブラックコーヒーを頼んで、今日の予定を考えることにした。

洋服屋などの若い女達が行く場所には全く興味を持たない。どちらかというと、男どもが着る体が動かしやすい服の方が良かったりする。

それ以外の行くあては………

ゲームセンターかな〜

実は洋服屋よりもゲームセンターや娯楽施設のほうがたくさん行ってたりする。

間にコーヒーを挟んで考えた結果はゲームセンターだった。

やっぱりここはいつも通りを攻めた方が良かったりするはず!なので早速行動に移した。

私は残ったコーヒーを一気飲みして、一息ついた。

この店に入った時といい、コーヒーを頼んだ時といいあの女店員に散々舐められた気がする。

だって、店に入った時は

『お母さんとかお父さんは一緒に居るかな?』

って言ってきたし、コーヒーを頼んだ時は

『ブラックコーヒー飲める?カフェオレにする?』

なんて聞いてきた。

1回店長を呼ぼうかと考えたが流石にそれは馬鹿馬鹿しい。そこは見逃してあげる。

まっ、これが大人の余裕ってやつよ。

そんなふうに誇りながら席を立ち、レジへと向かった。

レジは私をちびっ子扱いしていた店員で、何か先が読めた気がする。

「えーっと、お会計300円になりま〜ス。」

「はい。」

「1万円ですね〜。お母さんにお小遣い貰ったのかな?お釣りは9700円です。」

やっぱり。私を子供扱いした。私はもう自分で働けるっての。

けど、お小遣いって意味じゃあってるかもな〜なんて思う自分が虚しくなってくる。

「・・・」

私は無言でお釣りを財布に入れ、そそくさと店を出た。

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