8/12
浸る。
今日も今日とて湯に浸る。
ワンルームの狭い湯船に膝を曲げて縮こまって。
頑張って肩まで浸る。
今日の疲れを、禊を落とすために。
45℃で張ったお湯は、蓋の無い湯船では適温で。
ひとつ入浴剤を選んでは、好きな香りに包まれる。
脱衣所の電気だけつけて、風呂場の電気を消し。
そっと目を閉じれば私だけの世界。
もともとワンルームひとり暮らしだから、私だけの世界だけれど。
風呂場で目を閉じて、湯の音を聴いて。
無になる時間を楽しむ。
気が付いたらそのまま眠ってしまうのだけれど。
ひとり浸る時間は今日のすべてを忘れられる。
苦しいことも、良かったことも。
何もかも忘れて、今日も小さな湯船に身をゆだねる。
さあ、蛇口をひねって湯を溜めよう。
ひとり、今日も浸るために。




