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3話
こんな体験もう絶対にない。
いつルイさんが元の世界に帰るのかも分からない。
私はこの街をより知ってもらいたいとルイさんを綺麗な海が見える浜辺へと連れて来た。コバルトブルーと真っ白な砂一面がとても煌びやかだ。
「とても綺麗なところだな」
「実はここ私が一番好きな場所なんです」
「そうか。リオはこの”ウミ”が好きなんだな」
「はい!」
唯一、何もかも忘れられる――それがこの海だった。
どうしてもルイさんにこの素敵な景色を見てもらいたくて連れてきたけど
「ルイさん、無理やり連れてきたみたいでごめんなさい。ルイさんだって
早く元いた世界に帰りたいはずなのに‥‥」
この後の返事が怖かった。
彼は今どんな気持ちでここにいるのかということに。
でも、ルイさんはそれどころか優しい笑みを浮かべた。
「いや、そんなことはない。私もこんな素晴らしい世界があるなど思って
いなかった」
「ルイさん‥‥」
「リオ、私を連れだしてくれてありがとう。とてもいい経験になった
国にいる者たちにも見せてやりたいぐらいだ」
いつか、ルイさんの世界も行きたい――そうどこかで思うリオ
そして2人は見つめ合い綺麗な夕日を眺めるのだった。
―—おわり――




