第二十六話
俺達は神殿を後にし、俺の家に帰ってきた。
ドアを閉めた途端、“始まりの神殿の鍵”は光となって消えてしまった。
「あっ、そうか……。今回は神殿の鍵に(∞)が付いてなかったから1回きりなんだな」
[職業]の熟練度を極めれた頃にまた出るといいな。
「そういえば解の職業って何だったの?」
楓が冷蔵庫から2人分の“ロー○ルさわやか”を取り出しながら聞いてくる。
「なんか、鎖使いっていう職業らしい」
「えっ!? 絶対時間とか使えるの!?」
(やっぱりそれイメージするよな)
「あの目が無いからどっちにしろ無理だろ……てか盗賊達もいないし……」
「ま、そうだよね」
俺達はクスクス笑い合う。
「楓は職業に就いた後、[職業]の下の[スキル]っていう欄が埋まったの気づいたか?」
「うん、増えてたよね! ステータスの時もそうだったけど、これからスキルも増えてくんだよね?」
「ああ、そうだろうな。ところで楓はどんな[職業]だったんだ?」
「私は守護者っていう[職業]だったよー」
そう言い楓はステータスを見せてくる。
【名前】佐藤 楓
[レベル]8
[職業]守護者
[スキル]プロテクション
【天啓】治癒師☆4
【天啓力】946
[MP]41
[筋力]38
[敏捷]53
[魔力]53
[運]17
(おいおい、治癒師やら守護者やらなんかめちゃくちゃかっこいいな……。俺なんてキーメイカーに鎖使いって……なんか厨二病みたいになってんじゃねぇか……)
「へ、へぇー。楓はなかなか良さそうだな!」
「そうだね! 神官さんから聞いた話だとスキルはMPを消費するから〈天啓力〉を減らす心配ないしジャンジャン使ってくつもり!」
[職業]が決まった後、俺達はスキルについて神官さんから話を聞いた。
スキルは[職業]によって様々で、もし仮に同じ技でも人によって使うMPや威力に差があるらしい。
ただスキルを使う事によって[職業]の熟練度があがり、自然とスキルの威力も上がってくのは共通らしい。
「あー、早くスキル試してみたいね!」
楓がワクワクしながら話す。
「……と言う訳で、今から恒例の鍵製作タイムにしようと思います!」
「いよ! 待ってました!」
楓からも活きのいい合いの手が入る。
「んで今回は5にするの?」
「いや今回は〈天啓力〉を6使おうと思うんだけど良いか?」
「全然良いけど、なんで6なの?」
楓が、顎に指を当てて聞いてくる。
「うーん、それが正直俺自身よく分からないんだ。ただ5より6にした方がなんか良い気がするんだよな。」
本当にそんな気がするだけだ。
ただ何か無視もできないんだよなぁ。
「そうなんだ、まあ解がそれで良いと思うんならそれで良いと思う!」
楓が笑顔で答える。
「ありがとな、じゃあ作るぞ」
俺はキーメイカーを起動する。
『〈天啓力〉を消費して鍵を作製します、消費する量を決めてください。』
(…6消費する)
『〈天啓力〉を6消費し………6消費し………6消費し………666………666…………』
「え!? おい、どうした? キーメイカー壊れた!?」
キーメイカー壊れちゃったんか!?
「解どしたの!?」
「なんかキーメイカーの調子が悪い! どうしよ!」
「えええええええ!!!」
『■■■◾■の干渉により〈天啓力〉を666消費し…………“縛られし■■の■の鍵”を作製しました。』
あれ?666?
俺って〈天啓力〉666以上あったっけ?
そっとステータスを見る。
【名前】南條 解
[レベル]9
[職業]鎖使い
[スキル]チェイン
【天啓】キーメイカー☆0、鑑定(初級)☆2、幸運☆1
【天啓力】415
[MP]23
[筋力]40
[敏捷]35
[魔力]19
[運]70
「………わりぃ、俺死んだ」
あかん……このままでは銀行強盗をした奇抜なおっさんと同じ運命を辿ってしまう……
ここまで読んで頂きありがとうございます<(*_ _)>
■次回の更新は【7月27日20時】の予定です。
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